職務発明制度における特許権の帰属を見直し、発明者帰属から企業帰属への移行を検討するイメージ
職務発明制度の見直しについて、発明者帰属から法人帰属や契約による帰属への変更、特許法改正の検討を解説する漫画
政府の知的財産政策基本方針により、職務発明の発明者帰属を抜本的に見直し、法人帰属や契約による帰属の可能性が検討されます。

【概要】

政府は7日、知的財産政策に関する基本方針を閣議決定しました。具体的に職務発明については以下の通りです。

1.現在発明者帰属となっている職務発明制度について抜本的な見直しを図り、例えば、法人帰属又は使用者と従業者との契約に委ねるなど、産業競争力強化に資する措置を講ずることとします。

2.そして、特許庁は特許法改正に向けた検討を加速させる予定です。

【意見・感想・解説】

今回は、職務発明についての政府の方針について、取り上げました。職務発明については、相当の対価をめぐり争いが起きることがあります。青色発光ダイオードが有名です。

さて、職務発明ですが、現状では、次の通りになっています。

1.特許を受ける権利は原始的に発明者である従業員に帰属します。
2.従業員が職務発明について特許を受けたときは、使用者に通常実施権が付与されます。
3.使用者は、勤務規則等により、職務発明について従業員から特許を受ける権利の予約承継を受けておくことができます。
4.この予約承継により、特許を受ける権利を承継させたときは、相当の対価を受ける権利を従業員が有するというものです。

そして、今回は、この特許を受ける権利を従業員から法人に帰属させることを含めて、検討することになります。

具体的な内容は、これから決めていくことになりますが、職務発明に関して、とてもインパクトある改正が行われるかもしれません。要注目です。

※平成27年7月10日に職務発明制度の見直しを含む「特許法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第55号)が公布、平成28年4月1日に施行されました。従業者等がした職務発明について、契約等においてあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めたときは、その特許を受ける権利はその発生時から使用者等に帰属する等が定められました。