ハラスメント防止規程
ハラスメント防止規程の逐条解説をいたします。
1.目的、適用範囲、社員の協力義務
ハラスメント対策に関する社内ルールを明確化することが、重要です。
この社内ルールは、「就業規則内の服務規律の章で明記する」ケースと、「別途、ハラスメント防止規程を作成する」ケースがあります。
基本的にはどちらの方法でも問題ありませんが、どちらかといえば、独立したハラスメント防止規程を作成することをお勧めいたします。
なぜならば、ハラスメントに特化した規程であれば、ハラスメントに焦点を絞ることができるため、いざトラブルが生じた際に、具体的かつ円滑に対応し易くなるためです。
当規程例を参照される上で注意していただきたいのは、ここでのハラスメント防止規程はあくまでもモデルのため、そのまま適用すると自社との実状と内容がズレてしまうことがあり、従業員とトラブルにもなりかねません。
従いまして、自社に適したハラスメント防止規程を作成される上での、参考としてご活用いただければ幸いです。
| (目的) | |
|---|---|
| 第1条 | この規程は、就業規則第○条に基づき、職場におけるハラスメントに関する取扱いを定めたものである。ハラスメントの未然防止を図るとともに、ハラスメントが発生した場合に迅速に解決を図ることを通じて、社員の働きやすい良好な職場環境を実現することを目的とする。 |
| 2 | ハラスメントに関して、この規程に定めのない事項は、法令の定めるところによる。 |
| 3 | 社員は、ハラスメント問題に対する関心と理解を深め、他の社員に対する言動に必要な注意を払うとともに、会社の行うハラスメント対策について協力するよう努めなければならない。 |
| (適用範囲) | |
|---|---|
| 第2条 | 本規程は、全ての社員に適用する。 |
| (社員の協力義務) | |
|---|---|
| 第3条 | 社員は、ハラスメント問題に対する関心と理解を深め、他の社員に対する言動に必要な注意を払うとともに、会社の行うハラスメント対策について協力するよう努めなければならない。 |
ワンポイント解説
■ 目的
まず、ハラスメントの防止を図る上で、重要なことは「良好な職場環境」を意識することです。そして、それを実現するための一つの対策として、ハラスメントの防止があげられます。
すなわち、もしハラスメントの防止を目的にしますと、過度なハラスメント対策につながってしまったり、場合によっては適切な指導が行われなくなるリスクも生じます。その結果、職場内がぎくしゃくすることにもなりかねません。
あくまでも、大切なことは、良好な職場環境の形成により、社員のモチベーションを向上させて、その結果、経営にプラスの効果を創出することです。
「良好な職場環境」はとても重要なキーワードですので、ハラスメント防止規程の目的において意識しておくとよいでしょう。従って、目的の欄には、「社員の働きやすい、良好な職場環境を実現すること」を明記しています。
■ 適用範囲
ハラスメントについては、社員の誰もが加害者になったり、被害者になる可能性があります。
従って、社員の種類(正社員、契約社員、パートタイマー、アルバイト等)を区別することなく、全ての社員に適用させることが良いでしょう。
■ 社員の協力義務
ハラスメント対策を進める上では、社員の協力は欠かすことはできません。
そのため、社員が、「ハラスメント問題に対する関心と理解を深めること」、「他の社員に対する言動に必要な注意を払うこと」、「会社の行うハラスメント対策について協力するよう努めること」を定めています。
