相談窓口の対応
6-1. 行為者ヒアリング
行為者とされた社員が、自分の行為がハラスメントに該当するという認識を有していない場合も考えられます。このため、行為者の中には、このような相談があったことに戸惑いや抵抗を感じることも考えられます。
そこで、相談担当者としては、行為者へのヒアリングの際に、様々なことについて留意する必要があります。以下に示す内容は、行為者へのヒアリングの際の留意事項を整理したものです。
なお、行為者へのヒアリングについては、原則して事前に被害者の同意を得ておく必要があります。
客観的かつ公正な事実確認を心掛ける
被害者のヒアリングの時に、色々話しを聞かされても、最初から行為者を問題社員として決めつけてはなりません。 また、行為者の役職が上位の方であっても、相談担当者は毅然とした対応を心掛ける必要があります。
あくまでも、相談担当者は、客観的かつ公正に、行為者がハラスメントに関する言動をしたか等の事実確認に徹する必要があります。
弁明の機会を十分に与える
行為者にとっても、言い分があると思われますので、行為者に弁明の機会を十分与える必要があります。
また、双方の言い分をしっかり聞くことで、ハラスメントの原因を解明する上でのヒントを把握することにつながります。
被害者に危害を加えないようにする
仮に被害者が匿名を希望している場合においては、行為者が被害者を探し出すような事態は防がなくてはなりません。
また、被害者に対して、ハラスメントの相談したことを理由として、危害を加えたり、不利益な処分を課すことは懲戒処分の対象になることを申し伝え、被害者の保護を図るようにします。
6-2. 第三者ヒアリング
被害者と行為者の間で事実関係に関する主張が異なり、事実確認が困難な場合は、第三者(職場の同僚等)ヒアリングを行うことになります。
その際は、協力にあたって不利益は生じないことを明確に伝えることが大切です。
なぜならば、もし行為者が上司であった場合は、なかなか本音で話してくれないことが考えられます。
そのため、「ヒアリングで確認したことは秘密にすること」と、「不利益は生じない」ことを明確に伝えて、安心感を与えて、ハラスメント行為の事実の確認に努めます。
また、第三者ヒアリングについても同様に、原則として事前に被害者の同意を得ておく必要があります。
7.事実関係の確認と和解調整
事実関係の確認
被害者、行為者、第三者からのヒアリング結果、また様々な調査結果を参考にしながら、事実関係を確認し、ハラスメント行為の有無を判断します。
このときに、ハラスメント行為がなければ、基本的には、相談担当者が被害者に説明して理解を得て解決を図ります。
また、今後、被害者と行為者との間でトラブルが生じないように配慮します。
相談窓口による和解調整
ハラスメント行為の事実が認められた場合でも、それが軽度の内容であったり、本人も深く反省している等のように、当事者間で和解できると判断できれば、相談窓口で和解調整します。
しかし、ハラスメント行為の程度がひどかったり継続的に行われている場合は、懲戒処分を科す必要があります。このような場合は、当事者間の和解は不適切であり、会社として厳格に対応する必要があるため、例えば懲罰委員会に状況を報告し、懲罰委員会の判断を求めます。
