相談窓口の対応
3. 相談担当者としての心構え
継続的に学習し、相談対応能力を向上させること
ハラスメントは、一歩間違えば、被害者の自殺、会社の安全配慮義務違反による損害賠償責任、会社のイメージの失墜等の多大なリスクが発生する性質を有しています。
そのため、相談担当者は、ハラスメントに関するさまざまな知識を習得し、相談時に適切な対応ができなければなりません。
また、被害者は被害を受けて傷ついているケースも多いので、カウンセリング・スキルも必要になります。
従って、日々の継続的な学習を通じて、相談スキルの向上に取り組む必要があります。
相談担当者としてふさわしい行動を、日々とること
相談担当者が「信頼できる人」と社員から思われる必要があります。
例えば、同僚との飲み会で、他の社員の噂話や誰かの悪口を楽しそうに喋っているようであれば、問題です。
そういう人が相談担当者であれば、誰も怖くて相談しなくなるでしょう。
相談担当者は、誰もが信頼できる人と認められるよう、日々、他の社員の模範となるような行動を心掛ける必要があります。
4. 相談開始時にすべきこと
被害者のプライバシーに配慮すること
ハラスメントの相談は、プライバシーに関する内容を多く含んでいますので、秘密を厳守し、プライバシーの保護について配慮する必要があります。
また、ハラスメントの解決を図る上で、行為者や第三者へのヒアリングを行うことがあります。
そのような場合には、原則として、被害者に行為者や第三者に開示する内容を伝えて、許可を得てから、対応することを心掛ける必要があります。
被害者がリラックスして話せるよう、配慮すること
被害者は精神的に深く傷ついていることもあるため、慎重な対応が必要になります。
まずは、相談担当者は被害者が話しやすいリラックスした雰囲気を作ります。
その上で、相談担当者は、穏やかな表情で、被害者に対して友好的な態度で接するとともに、自分の意見はなるべく抑えて、被害者の話しをよく聞きます。
被害者が自分の感じていることを次から次へと話すことで、気分が優れることもあります。
詳細に内容を確認するとともに、記録に残すこと
事前に「ハラスメント相談シート」を記入していただけている場合は、その内容を復唱して詳細に確認します。
相談内容に関しては、回答可能な範囲で回答します。一方、調査が必要な場合は、調査終了後に回答することになります。
また、相談担当者は、必ず相談を受けた記録を相談票に残す必要があります。
5. 相談終了時にすべきこと
内容の再確認
相談内容、被害者の要望事項について被害者と相談担当者との間で食い違いがないか再確認します。 例えば、相談票に記載した内容を復唱して確認します。
被害者への報告
被害者の相談内容について調査を要する場合は、必ず調査後に報告します。
相談をする際には、相当勇気を出して相談に来られた社員も中にはいると思われます。そのときに、何も報告せずに放置していますと、被害者との信頼関係は崩れてしまいます。
調査に時間がかかるようであれば、そのことをあらかじめ被害者に伝えます。必要に応じて中間報告をしてもよいでしょう。
いずれにしても何もせずに放置しないように注意する必要があります。
ねぎらい
最後に被害者に対してねぎらいの言葉をかけるとよいでしょう。 例えば、以下のような感じです。
「今日、この相談に来るまで、色々大変なことがありましたね。よく勇気を出して、相談に来てくれました。長時間お話しを聞かせてもらいましたが、中には思い出したくない出来事もあったかもしれません。本当によく頑張って下さいました。あなたの勇気と頑張りに、心から感謝申し上げます。」
このように相談担当者は被害者に対して、誠実な姿勢で対応することが重要です。
最後に少しでも、被害者が気持ち良く帰ってもらえるように、ねぎらいのことばをかけるように心掛けましょう。
