
【概要】
ある病院が、職員に割増賃金を適正に支払わなかったとして、札幌東労働基準監督署から是正勧告を受けました。そして、この病院では、職員約700人に対し、過去2年間にさかのぼって未払い分を支払いました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.総額は約7億5千万円でした。これは、北海道内の割増賃金の未払いとしては、過去最高額でした。
2.職員が病院にいた時間と支払われた時間外労働時間に開きがありました。その差額を支払うよう是正勧告等を受けたものです。自主的な勉強などを理由に病院に残っている場合もあり、業務との区別が曖昧で、その実態が不明な部分があり、労働基準監督署の指導により、タイムカードの記録に基づいて過去2年間に遡って精算したものです。
【意見・感想・解説】
今回は、割増賃金未払いに関する内容を取り上げました。総額約7億5千万円ということで、とても驚きました。改めて、労働時間の適正な管理の重要性を感じます。
今回のケースは、自主的な勉強等、業務との区別が曖昧な点があることが問題点として指摘されています。
当たり前の話ですが、残業手当(割増賃金)は、会社にとって必要な業務を残業等で行った場合に支給対象になるものです。
すなわち、会社の事前許可や命令に基づかない、自主的な勉強は、本来は労働時間としてカウントしないものです。なぜならば、勝手に自主的な勉強をしていて、会社に遅くまで残っていて、それを常に残業手当の支給対象にしていたら、残業手当は膨らんでしまい、さらに長時間労働で過重労働の疑いもかけられ、会社としてはたまったものではないからです。
従って、残業する場合は、必ず、会社の事前許可を得ること、そして、残業した場合は事後報告をしてもらい、適切な残業であったかどうか確認することが鉄則です。その上で、不要な残業を削減し、業務効率化による生産性向上を図ることが大切です。労働時間の適正な管理は、とても重要です。









