厚生労働省が公表した令和4年度の過労死等の労災補償状況を解説するイラスト。長時間労働や精神障害、脳・心臓疾患に関する労災請求・支給決定の状況を表現。
厚生労働省が公表した令和4年度の過労死等の労災補償状況を解説するイメージ。脳・心臓疾患や精神障害、長時間労働、パワーハラスメントによる労災請求・支給決定の増加を表現。
厚生労働省は、令和4年度の過労死等に関する労災補償状況を公表しました。脳・心臓疾患や精神障害の請求件数・支給決定件数が前年度より増加しています。

【概要】

厚生労働省は、令和4年度の「過労死等の労災補償状況」を取りまとめ、公表しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況
(1)請求件数
803件で、前年度比50件の増加。 うち死亡件数は前年度比45件増の218件。
(2)支給決定件数
194件で前年度比22件の増加。うち死亡件数は前年度比3件減の54件。
(3)時間外労働時間別(1か月又は2~6か月における1か月平均)の傾向
支給決定件数は、「評価期間1か月」では「100時間以上~120時間未満」25件が最も多い。
また、「評価期間2~6か月における1か月平均」では「60時間以上~80時間未満」45件が最も多い。

2 精神障害に関する事案の労災補償状況
(1)請求件数
2,683件で前年度比337件の増加。うち未遂を含む自殺の件数は前年度比12件増の183件。
(2)支給決定件数
710件で前年度比81件の増加。うち未遂を含む自殺の件数は前年度比12件減の67件。
(3)出来事別の傾向
支給決定件数は、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」147件、
「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」89件、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」78件の順に多い。

【意見・感想・解説】

今回は、令和4年度の「過労死等の労災補償状況」について取り上げました。

脳・心臓疾患、精神障害いずれも請求件数、支給決定件数が増加しています。

また、脳・心臓疾患では、時間外労働においては評価期間1か月で「100時間以上~120時間未満」が最も多くなっています。

一方、精神障害では、出来事別では、「パワハラ」が最も多くなっています。

こうしたことから、過重労働とパワハラ対策は、労災を防ぐうえで、とても重要といえます。

さらに、過重労働とパワハラで、労災ともなれば、会社の安全配慮義務違反にもつながります。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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