長時間労働で疲弊する女性システムエンジニアと「エンジニアの過労死認定」の文字
月127時間超の残業と深夜勤務に苦しむ女性システムエンジニアの過労死認定を解説する漫画
福岡地裁は、長時間労働や納期遅延による精神的負荷、復職後の健康確認不足を理由に、女性システムエンジニアの死亡を過労死と認定しました。

【概要】

システムエンジニアだった福岡市の女性(31歳)が死亡したのは過労が原因として、両親が、勤務先のシステム開発会社に約8,200万円の損害賠償を求めました。福岡地裁は過労死と認め、会社に約6,820万円を支払うよう命じました。具体的には以下のとおりです。

1.判決では、女性の2007年2月の時間外労働時間が127時間を超えていました。同月は午前9時から翌日の午前5時まで働くこともありました。

2.進行が遅れていたプロジェクトを納期に完成させようとしたため精神的緊張があり、死亡と業務との因果関係を認定しました。

3.死亡1カ月前に自殺を図った女性が職場復帰した後も、会社側が健康状態を確認していないことによる注意義務違反を認めました。

【意見・感想・解説】

今回は、過労死に関する記事を取り上げました。

時間外労働時間については、100時間を超えるとリスクがとても高まります。今回は、127時間を超えており、午前9時から午前5時まで勤務していたということですから、会社の安全配慮義務違反が問われても仕方のないところでしょう。

さて、私は、過重労働について、いつも感じるところですが、「勤務時間外の労働の把握」が、とても重要です。

今回のケースには当てはまらないかもしれませんが、会社側は、健康管理のために、残業抑制を周知させていたとします。しかし、業務量が減らない中、業務を所定労働時間内に終わらすことができず、やむを得ず、会社に残業申請をしないが残業していたり、家に持ち帰って仕事をすることも考えられます。

そうなると、会社では気付かないうちに、過重労働になっていて今回のようなトラブルにつながるリスクが生じてしまいます。

従って、「勤務時間外の労働の把握」が、とても重要になります。