
【概要】
最高裁で、「同一労働同一賃金」に関する判決が出ました。大きなニュースとして取り上げられましたね。判決のうち、主なケースについてご紹介します。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.大阪医科薬科大学事件
有期労働契約者と無期労働契約者との間で、賞与、私傷病による欠勤中の賃金等に相違について、労働契約法20条に違反しないものとしました。
2.メトロコマース事件
有期労働契約者と無期労働契約者との間で、退職金等に相違があったことことにつき、労働契約法20条に違反しないものとしました。
3.日本郵便(佐賀)事件
有期労働契約者と無期労働契約者との間で、夏期休暇及び冬期休暇に相違があったことにつき、労働契約法20条に違反するものとしました。
4.日本郵便(大阪)事件
有期労働契約者と無期労働契約者との間で、年末年始勤務手当、祝日給、扶養手当、夏期休暇及び冬期休暇に相違があったことにつき、労働契約法20条に違反するものとしました。
5.日本郵便(東京)事件
有期労働契約者と無期労働契約者との間で、年末年始勤務手当、私傷病による病気休暇、夏期休暇及び冬期休暇に相違があったことにつき、労働契約法20条に違反するものとしました。
【意見・感想・解説】
今回は、同一労働同一賃金に関する、最高裁判決を取り上げました。
簡潔にまとめますと、
「退職金、賞与は会社側の勝ち」、
「手当、休暇については労働者側の勝ち」
と、明確に結果が分かれました。
今回は、労働契約法20条に関する争いでしたが、この考え方が、パート・有期法にも当てはまるのかどうかが、注目されます。
判決文は全文をしっかり読み込みましたが、今一つ、はっきりしない感じが残っています。
私見では、賞与、退職金を非正規労働者に認めると、社会的混乱を引き起こすのではないか、という気持ちがあったようにも思えます。退職金は時効が5年ですので、退職した非正規社員が一斉に退職金を求めたら会社は大変なことになり、倒産に追い込まれるかもしれません。
いずれにしても、今年度後半は、同一労働同一賃金対策が注目を浴びることになりそうです。
顧問契約サービスのご案内
同一労働同一賃金への対応は、最高裁判決の内容を踏まえたうえで、自社の賃金制度、手当、休暇、賞与などを総合的に確認することが重要です。特に、正社員と有期契約社員・パートタイマー等との待遇差については、説明できる合理的な根拠があるかどうかを事前に整理しておく必要があります。
対応が不十分なまま放置してしまうと、労使トラブルや未払請求、制度見直しへの対応遅れにつながる可能性があります。一方で、日頃から人事労務の専門家に相談できる体制を整えておくことで、トラブルの予防はもちろん、万が一問題が発生した場合にも、適切かつ迅速な対応を行いやすくなります。
また、公正で納得感のある人事制度や労務管理体制を整備することは、優秀な人材の確保及び定着にもつながります。賃金・手当・休暇制度の見直し、就業規則の整備、従業員への説明方法などについて、継続的に専門的な助言を受けられる顧問契約の活用をご検討ください。
顧問契約の内容
- 定期対面による、親身な対応
貴社の人事労務の課題を深く理解し、現場目線で実践的な提案を行います。 - ご相談に対する、迅速な回答
メール・電話・オンラインなど最適な手段でスピーディーに対応します。 - 就業規則の作成・改定
最新法令を踏まえた規程整備でリスクを軽減します。 - 書式や最新情報のご提供
実務でそのまま使えるフォーマットと最新トレンドを随時共有します。
代表社員 坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら









