
【概要】
ある県警の課長補佐の警部が昨年自殺したのは上司のパワハラなどが原因として、警部の妻が公務災害の認定を申請しました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.県警によりますと、警部は課長から「小学生みたいな文章書くな」などと人格を否定される叱責を受け、何度も文書の書き直しを命ぜられていました。
2.そして、課長補佐の警部は自殺しました。さらに、直属の上司に当たる警視もその後、遺書を書き、自殺しました。
3.パワハラをした課長は戒告処分を受け更迭されました。
【意見・感想・解説】
今回は、パワハラが原因で自殺した事件を取り上げました。
パワハラは、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」によりますと、以下の通り定義されています。
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。」
そして、職場のパワハラの行為類型は以下の通りです。
(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)
(2)精神的な攻撃(脅迫・暴言等)
(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
(5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
今回は、「小学生みたいな文章書くな」などと人格を否定される叱責を受け、何度も文書の書き直しを命ぜられていたこともあり、(2)の精神的な攻撃、(3)過大な要求に該当する可能性があると思われます。
叱責を受け続け、何度も文書の書き直しを命ぜられますと、確かに精神的にきついものがあります。
2人も自殺した悲しい事件であり、このようなことが二度と発生しないように再発防止に取り組んでいただきたいと思います。
パワハラの怖いところは、通常、一回で終わらず、何度も繰り返されることです。そのため、被害者はパワハラの終わりが見えず、そのためパワハラが原因でメンタルヘルス不調となり、最悪の場合は自殺してしまいます。
こうしたことが起こらないように、職場の社員、特に管理職には、パワハラ防止に関する教育が必要不可欠です。
⚠ 緊急時は 119(救急)/110(警察)
いのちの電話 0570-783-556(24h)
#いのちSOS 0120-061-338(24h・無料)
よりそいホットライン 0120-279-338(24h・多言語)
ハラスメント対策研修のご案内
今回ご紹介したような悲惨な事件は、決して他人事ではありません。組織の中で繰り返されるパワーハラスメントは、被害者の心身を追い詰め、重大な結果を招く可能性があります。
特に管理職は、部下との接し方や指導の在り方において、正しい知識と適切な対応が求められます。
坂本直紀の研修では、具体的な事例をもとに、職場で起こりうるハラスメントのリスクを正しく理解し、未然に防止するための実践的なスキルを学びます。
貴社でも、再発防止と安心して働ける職場環境づくりのために、ぜひハラスメント対策研修の導入をご検討ください。
ハラスメント対策研修例(管理職向け)
(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。
研修講師:坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら









