労基署の是正指導により、平成22年度の未払い残業代の遡及支払い額が123億円に増加したことを示すイラスト
労基署による未払い残業代の是正指導で、平成22年度の遡及支払い総額が123億2358万円、是正企業数が1386社に増加したことを解説する漫画
労基署の是正指導により、100万円以上の未払い残業代を遡及支払いした企業の総額は123億2358万円となり、前年度より約7億円増加しました。

【概要】

今回は、労基署の賃金不払い残業に関する是正内容について解説します。具体的には以下のとおりです。

1.労基署が平成22年4月から23年3月までに残業手当の不払いについて是正指導した内容で、1社あたり100万円以上の遡及払いをしたケースの集計結果は、合計123億2358万円になりました。

2.これは、前年度と比較しますと、約7億円増加したことになります。

3.是正企業数は1386社で、こちらも165社増加しています。

4.1社での支払い額で多かったのは旅館業の3億9409万円でした。

【意見・感想・解説】

合計金額、是正企業数いずれも前年度と比べて増加しています。それだけ、賃金不払い残業問題が、より深刻で、顕在化してきたことが感じられます。

労基署では、「労働基準関係情報メール窓口」を11月に解説しました。24時間受け付けメール窓口です。これは、労基法等の違反に関する相談を受け付けて、今後の監督業務の参考として役立てるものです。

すなわち、賃金不払い残業は明らかに労基法違反ですから、こうした労働者からの申告がメールで行われることになります。メールについては、気軽に取得できるフリーメールがありますから、匿名での申告が増える可能性があります。

労基署としては、労基法違反の申告があれば、基本的に放置しないと考えて良いでしょう。

つまり、賃金不払い残業に関する是正指導は増加傾向にありますが、さらに増加する可能性が高まっているということです。

まずは、自社の労働時間管理に問題がないか確認して、賃金不払い残業の防止に努めましょう。