英会話学校講師の女性が長時間の持ち帰り残業とうつ病を理由に自殺し、両親が運営会社を提訴した労災訴訟のイメージ
長時間の持ち帰り残業と上司の叱責に苦しむ英会話学校講師の女性と、会社への損害賠償訴訟を起こす両親を描いたイラスト
英会話学校講師だった女性が、自宅での教材作りなど長時間の持ち帰り残業や上司からの叱責によりうつ病を発症し自殺したとして、両親が運営会社に約9100万円の損害賠償を求めました。

【概要】

英会話学校講師だった女性がうつ病を発症して自殺しました。そして、この女性の両親が、運営会社に約9100万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.主張では、女性が自殺したのは自宅での長時間の「持ち帰り残業」が原因としています。

2.女性は大学卒業後の2011年3月に入社しました。そして、同年6月に自殺しました。

3.この女性は入社直後から教材作りなど自宅で長時間労働を強いられていました。死亡前2カ月間の時間外労働は月平均114時間に達したと主張しています。

4.上司からの度重なる叱責も加わっていました。

5.金沢労働基準監督署は、長時間の持ち帰り残業などが原因として労災認定しています。

【意見・感想・解説】

今回は、持ち帰り残業が原因で自殺した事件について取り上げました。

この「持ち帰り残業」は、私は、労働時間管理において特に注意しなければならない問題の一つと考えています。なぜならば、長時間労働を抑制する動きが広がる中、残業規制を厳しくする企業も多く出てきました。

しかし、人手不足の問題もあり、社員一人一人の仕事量が減るどころか、増えてくることもあるでしょう。そうした中、強引に残業規制をすると、会社の中では仕事が終わらず、このように持ち帰り残業が発生して
しまうことが考えられます。そうなりますと、会社側では、残業がほとんどないかたちで労働時間を記録しているにも関わらず、実態は、かなりの長時間労働になっており、最悪の場合は過労死・過労自殺の危険性も生じます。

今一度、こうした持ち帰り残業が発生していないか確認してみるとよいでしょう。

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