高知・須崎労働基準監督署が36協定未締結による時間外労働で会社と代表取締役を書類送検した事例を示すアイキャッチ画像
36協定の過半数代表者選出に問題があり、長時間運転や時間外労働の上限超過が労働基準監督署の調査で指摘される様子
有効な36協定を締結しないまま時間外労働をさせ、代表者選出の不備や上限を超える残業が問題となった事例です。

【概要】

高知・須崎労働基準監督署は、有効な36協定を締結することなく時間外労働をさせたことにより、会社と代表取締役を書類送検しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.発端は、この会社の労働者が保冷車を運転中、歩行者を死亡させる事故が生じたことによります。調査の結果、長時間労働の実態が明るみになりました。

2.この会社では、事故を発生させた労働者を過半数労働者として36協定を締結して届け出ていましたが、記憶がなく、36協定も見覚えないと供述しました。

3.また、仮に有効だとしても、1日あたりの延長時間を7時間としていたのに対して、約11時間も時間外労働させており、いずれにしても、問題がある状況でした。

【意見・感想・解説】

今回は、36協定に関する内容を取り上げました。

36協定の過半数代表者は、一言でいえば、民主的な手続きで選任する必要があります。当然のことながら、使用者が勝手に過半数代表者を選任することはできません。今回は、こうした手続きが不備であることを問題視しています。

現在、過重労働対策に労働局は力を入れておりますので、36協定については、厳しくチェックしてくることが予想されます。

36協定に記載している限度時間を超過させないことは勿論、今回のように過半数代表者の選任についても、適切に行うようにご注意ください。