
【概要】
石川労働局では、平成23年の監督指導結果をまとめました。具体的には以下のとおりです。
1.23年度の監督指導を実施したのは、1944事業場で、このうち1459事業場(約75%)に労基法等の違反が発覚しました。
2.業種別の違反状況では、旅館・飲食業等の接客娯楽業が89.3%、卸売・小売業などの商業が87.9%となっています。
3.こうしたこともあり、今後、接客娯楽業、商業を中心に監督指導を強化する方針です。
4.特に、名ばかり管理職やサービス残業の適正化に努める方針です。
【意見・感想・解説】
今回は、石川労働局の監督指導結果について取り上げました。接客娯楽業、商業の状況が深刻ですね。
特に、名ばかり管理職とサービス残業の適正化ですので、割増賃金に関する内容について、厳しく見ていくことが予想されます。
名ばかり管理職、すなわち、会社が、一定の社員について労基法上の管理監督者として取扱い、残業しても残業手当を支給しないケースがありますが、実態は労基法上の管理監督者としての要件を満たしていない管理職を意味します。
主に、次の4つの要件を満たす必要があります。
①経営方針の決定に参画しているか
②労務管理上の指揮権限を有しているか
③出退勤について厳格な規制を受けず自己の勤務時間について自由裁量を有するか
④職務の重要性に見合う賃金面での処遇が基本給や手当、賞与等の面でなされているか
これらの要件を満たすことは、ハードルが高く、裁判例でも、管理監督者性を争ったものは、ほとんどが会社側敗訴です。
特に今回のように、飲食店や小売店の店長について、管理監督者として取り扱っていた場合は、上記の要件を満たしていないとして、管理監督者性を否定されるケースがでてくるかもしれません。そうなると、多額の割増賃金支払いにつながるリスクがあります。
管理監督者については、慎重に対応する必要があります。









