
【概要】
神奈川労働局は、管内12労働基準監督署が平成24年度に割増賃金が適正に支払われていないため、是正勧告したもののうち、1件あたり100万円以上の遡及支払いがなされた事案を取りまとめました。 具体的には、次の内容が特徴的です。
1.平成24年度に監督指導によって支払われた賃金不払残業の遡及是正額は9億3,173万円と前年度が5億8,106万円でしたので前年度比約160%に増加しました。
2.商業、製造業、建設業に加え、金融広告業や接客娯楽業の遡及是正額が増加しました。
3.賃金不払残業が生じた主な理由として、次のような事例がありました。
(1)定額の割増賃金を支払うだけで、時間外労働に応じて割増賃金を支払っていないもの
(2)経営不振を理由に時間外労働を労働者に申告させないように働きかけていたもの
(3)時間外労働に対する法定の計算方法による時間あたりの割増賃金額が不足していたもの
【意見・感想・解説】
今回は、神奈川労働局による賃金不払残業遡及是正額について取り上げました。
前年度と比べて160%増ですか。すごいですね。賃金不払い残業に対する労働局の指導が厳しくなっていることが感じられます。
さて、今回、賃金不払い残業が生じた理由として、3つのケースを取り上げましたが、いずれも典型的なものです。
例えば、定額残業手当については、制度を導入していても労働時間管理は必要です。そして時間外労働時間等を確認した結果、実際の割増賃金が定額残業手当より多ければ、差額を支払う必要があります。また、定額残業手当については、雇用契約書、就業規則、給与明細を通じて、社員に理解してもらうことが必要です。
ブラック企業という問題がクローズアップされていることもあり、今後も賃金不払い残業については、厳しく指導されると思われます。
今一度、問題がないか確認してみるとよいでしょう。









