建設会社の男性社員が長時間労働と勤務時間の過少申告により過労自殺し、労災認定された問題を解説するイメージ画像
建設会社の男性社員が時短目標の評価を理由に勤務時間を過少申告し、長時間労働による過労自殺が労災認定された経緯を描いた漫画画像
時短目標の達成が評価対象とされたことで、長時間の残業を過少申告していた建設会社社員の過労自殺事例。調査の結果、長時間労働が原因と判断され、会社は遺族に謝罪し和解しました。

【概要】

ある建設会社の男性社員が自殺し、労災認定されました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.残業がかなり長時間に及んでいましたが、勤務時間は過少に申告していました。

「時短目標の達成が評価の対象になる」と上司から伝えられていました。このため、会社は実際の労働時間数を把握できていませんでした。

2.この男性は、東京都内の独身寮で亡くなりました。

会社は外部の弁護士3人による特別調査委員会を設置しました。そして、長時間労働を原因とする報告書をまとめました。会社は遺族に謝罪して、和解しました。

【意見・感想・解説】

今回は、過労自殺について取り上げました。今回の特徴は、勤務時間の過少申告により、労働時間の実態が把握できていないことでした。

建設会社ということですので、まだ36協定に上限規制は義務付けられていません。

しかし、長時間労働となると、脳・心臓疾患リスクや今回のような過労自殺のリスクもあります。したがって、会社としては長時間労働の抑制を図ることが重要であり、残業規制を行うことは必要不可欠です。

ただ、それが行き過ぎてしまいますと、今回のような勤務時間の過少申告につながってしまいます。長時間労働して、正確な勤務時間を記録すると、評価に悪影響が生じるからです。

適切に勤務実態を把握して、労働時間を適切に記録していれば、過労自殺は防げたかもしれません。今一度、労働時間の記録に問題ないか確認してみるとよいでしょう。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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