1か月220時間残業と書類送検をテーマに、引っ越し作業員の長時間労働や労働基準監督署の対応を描いたイラスト
引っ越し会社で1か月146時間から224時間の時間外労働が発覚し、労災死亡事故をきっかけに労働基準監督署が書類送検した事例を描いた漫画
3月・4月の繁忙期に36協定の延長限度45時間を大きく超える残業が行われ、労災死亡事故を契機に違法な長時間労働の疑いで書類送検された事例。

【概要】

千葉・船橋労働基準監督署は、違法な長時間労働を行わせたことにより、ある引っ越しサービスを行う会社を書類送検しました。具体的には以下の通りです。

1.この会社の千葉支店におきましては、引っ越し業務に従事するリーダー格の労働者5人に対して、平成24年3月1日~4月30日までの期間、36協定の延長限度の45時間を超えて、1か月最低146時間、最大224時間の時間外労働を行わせた疑いがあります。

2.違反の発覚のきっかけは、昨年4月に引っ越し業務でトラックを誘導中の労働者が轢かれて死亡したという労働災害があったことでした。

3.3月から4月は、引っ越しについては多忙な時期であるため、長時間労働の対処を怠っていました。なお、割増賃金は適正に支払われていました。

【意見・感想・解説】

今回は、長時間労働により、書類送検された事例を取り上げました。とても、深刻な内容です。

確かに引っ越し業は、3月から4月の時期は多忙であることは理解できますが、224時間の残業ということであり、この長時間労働は異常といわざるをえません。死亡事故も発生しており、書類送検は、当然の対応でしょう。

企業は、営利を追及するわけですので、受注を重視するのは確かに当然のことですが、社員の健康を害したり、危険な事故を生じる可能性を無視して、営利を追求するのは、当然してはならないことです。従って、次の対応が大切です。

1.基本的には人員の増員等により、様々な受注での対応をする。

2.適正な範囲を超えており、無理であることが明らかなときは場合によっては他社を紹介して、顧客対応を図るといった柔軟な姿勢が必要である。

2の場合は、確かに短期的にみれば、受注減になり悩ましい面がありますが、長期的に見れば、社員を日々大切にする姿勢が、社員のモチベーション向上にもつながり、会社の成長・発展に寄与すると考えます。