深夜連続勤務でうつ病を発症したとして郵便局員2人が日本郵便に損害賠償を求めた訴訟の最高裁決定を解説するアイキャッチ画像
深夜勤務とうつ病の因果関係をめぐる郵便局員2人の損害賠償請求訴訟で、東京高裁の逆転敗訴判決が最高裁で確定したことを解説する漫画画像
連続した深夜勤務でうつ病を発症したとして郵便局員2人が日本郵便に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は上告を退け、高裁判決が確定しました。

【概要】

連続した深夜勤務でうつ病になったとして、郵便局員の男性2人が日本郵便に損害賠償などを求めた訴訟がありました。最高裁は、2人の上告を退ける決定をしました。

具体的には以下の通りです。

1.一審の東京地裁では、深夜勤務中に2人は十分な仮眠を取れておらず、うつ病との因果関係があると認めました。このため、会社側に計130万円の賠償を命じました。

2.東京高裁では、一定時間の休養を取れるよう配慮されており、健康を害するほどだったとは認められないとして、2人の逆転敗訴を言い渡していました。今回の最高裁判決により、請求を棄却した二審東京高裁判決が確定したことになります。

【意見・感想・解説】

今回は、連続した深夜勤務が原因でうつ病に罹患した社員の損害賠償について取り上げました。労働者側の主張が認められなかった判決です。

うつ病に関して安全配慮義務の観点からは、長時間労働特に100時間を超える場合はリスクが高くなります。この点は、注意する必要があります。

さて、今回は深夜労働ということで、労働者にとって大変な面はありますが、一定時間の休養があるため、労働時間そのものは短く、この点が会社側に有利に働いたようです。

この点は、会社側の労務管理では、とても重要な点を示唆しています。すなわち、今は深夜まで営業する小売店や飲食店は珍しくなく、また、季節変動で、一定時期に多忙となり、その間は深夜勤務することもあるでしょう。

その場合においては、適切に労働から解放されている休憩時間を設けて休養を促すことが大切ということになります。いいかえれば、深夜まで休憩なしで、連続して勤務することは健康障害発生のリスクが生じます。注意していただきたいと思います。