パワハラと長時間労働で抑うつ状態に追い込まれる女性社員と叱責する上司のイラスト
パワハラ上司の叱責と長時間労働に苦しむ女性社員が、未払い残業代と慰謝料を求めて提訴を決意する漫画イラスト
上司からの叱責や過重労働により心身の不調を抱えた女性社員が、未払い残業代とパワハラ被害について声を上げる場面を描いたイメージ。

【概要】

上司からの度重なるパワーハラスメントや長時間労働により、抑うつ状態になり、自殺未遂まで追い込まれたとして、ある外食産業大手に勤務する女性社員が、慰謝料や残業代の未払い分など計約1085万円の支払いを求めて東京地裁に提訴しました。具体的には以下の通りです。

1.訴状では、女性は1991年に正社員として入社しました。その後、出産で産休と育休を取得し、2011年5月に復職しました。異動した部署では、仕事が大幅に増えました。この会社では、原則残業禁止のため自宅に持ち帰り仕事する日々が続きました。

2.2012年6月までの約1年間で残業は800時間近くになりました。これにより、残業代未払い分は約240万円に上っています。

3.当時の上司に大声で叱責されたり、同じ会社に勤める夫の仕事ぶりを非難されたりするなどのパワハラを受け続けていました。その結果、医師に「適応障害、抑うつ不安状態」と診断されました。

4.2012年7月に症状が悪化したため休職し入院しました。そして、一時帰宅の際、自殺しようとしました。

5.女性社員は今後、労災も申請する考えです。

【意見・感想・解説】

今回は、パワハラで抑うつ状態となり、提訴した事件を取り上げました。内容を詳しくみていませんので、詳細は把握できませんが、パワハラ ⇒ メンタル不調 ⇒ 自殺未遂ということであり、これまでかなり指摘していました最悪のパターンということになります。

しかも、今回は、持ち帰り残業もあがっています。持ち帰り残業は誰も知らずに勝手にやっていたことか、また、知っていて黙認していたのか、こうしたところも気になるところです。

現在、パワハラ、メンタルヘルス、残業に関する対策がとても重要です。今回の事件では、偶然にも、この3つ全てにつき問題点が指摘されています。

企業においては、今一度、パワハラ、メンタルヘルス、残業について、適切か否か確認してみるとよいでしょう。

ハラスメント対策研修のご案内

本件のように、パワハラ・長時間労働・メンタル不調が連鎖し、最悪のケースへと至ってしまう事例は、他人事ではありません。特に、上司の叱責や業務量の急増、持ち帰り残業が黙認される状況では、組織としての対策が急務です。

坂本直紀の研修では、パワハラを「しない・させない」ための管理職の役割を明確にし、具体的な指導・対応方法を学ぶ内容となっています。

こうした研修を通じて、職場のリスクを未然に防ぎ、従業員が安心して働ける環境を整えることが重要です。

 

ハラスメント対策研修例(管理職向け)

(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。

 

研修講師:坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら