
今回も引き続き「長時間労働対策」をテーマに、前回に続いて「長時間労働が発生する主な要因」について解説します。
特定の社員に業務が集中するケース
多くの企業では人手不足が慢性化しており、社員一人あたりの業務負荷が高まる傾向にあります。そのような中で、特定の社員に仕事が集中してしまうことがあります。その背景には、主に次の2つの要因が考えられます。
(1)業務の属人化
業務の属人化とは、特定の社員しか対応できない仕事が存在する状態を指します。その結果、該当社員に業務が集中し、過大な業務量を抱えることになります。こうした状況は、長時間労働を引き起こす大きな原因となり得ます。
(2)仕事ができる社員への業務集中
優秀な社員や経験豊富な社員は、業務理解が深く、安心して仕事を任せられる存在です。そのため、上司や周囲が「この人なら大丈夫」と考え、結果的に次々と仕事を任せてしまう傾向があります。
しかし、これは組織全体で見ると業務の偏りを生み、特定の社員に過剰な負担を与えることになります。
ムダな労働時間の発生を防ぐ
例えば、1日の所定労働時間が8時間の場合、この時間内に予定している業務を終えられれば、残業は発生しません。残業を抑えることができれば、改正後の「月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引き上げ」の影響も受けずに済みます。
そのためには、「所定労働時間内にいかに効率的に成果を上げるか」が重要なポイントとなります。ムダな作業時間を削減し、集中すべき時間にしっかりと集中することで、生産性を高めることが求められます。
次回は、今回取り上げた要因ごとに「長時間労働を削減する具体的な対策」について解説いたします。どうぞお楽しみに。
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坂本 直紀(さかもと なおき)
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