公共事業建設会社の全社員が生成AI活用リスキリング研修を受講し、報告書作成やデータ整理の効率化、技術継承について学ぶ様子
公共事業建設会社の社員が生成AI研修を受講し、報告書作成やデータ整理の効率化、現場ノウハウの共有と技術継承について学ぶ様子
2026年1月から全社員を対象に実施した生成AI活用研修。事務作業の効率化や現場ノウハウの共有を通じて、技術継承と社外連携の強化を目指します。

概要

ある公共事業建設業の会社では、全社員を対象とした「生成AI活用リスキリング研修」を実施し、全課程を修了しました。

本研修は、2026年1月から全社員を対象に実施され、生成AIを業務で適切に活用するための知識とスキルを習得することを目的としています。

報告書の作成やデータ整理などの事務作業を生成AIによって効率化し、行政や協力会社との協議・連携、現場課題の解決に充てる時間を増やすことを目指しています。

また、ベテラン社員が持つ現場の経験やノウハウを生成AIで言語化して共有し、若手社員への技術継承や協力会社との連携強化にもつなげていく方針です。

意見・感想・解説

今回は、全社員を対象とした生成AI活用リスキリング研修について取り上げました。

生成AI研修というと、単に新しいAIツールの操作方法を学ぶものと考えられがちです。しかし、この会社では、生成AIによって事務作業を効率化し、そこで生まれた時間を行政や協力会社との対話、現場課題の解決、若手社員への技術継承に充てる点に特徴があります。

特に建設業では、報告書の作成、工事写真の整理、工程管理、安全関係書類の作成など、現場作業以外の事務負担が大きくなりがちです。その負担を生成AIによって軽減できれば、社員の残業削減や生産性向上につながる可能性があります。

また、ベテラン社員が長年培ってきた経験や判断のポイントを言語化し、社内で共有する取り組みは、人材育成や技術継承の面でも大きな効果が期待できます。

この制度は、「社員の学び直し」と「業務改善」を結び付け、社員が働きやすく、成長を実感できる職場づくりを進める好事例といえるでしょう。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

当社にとって最も大切な財産は、日々現場を支えてくださる社員の皆様です。生成AI研修は、仕事を機械に置き換えるためではなく、事務負担を軽減し、皆様が経験や専門性を一層発揮できる環境を整えるために実施するものです。

新しい技術を安心して学び、世代を超えて知識や経験を共有することで、誰もが長く働き続けたいと思える会社を目指します。会社は皆様の成長に寄り添い、一人ひとりが誇りと安心を持って働ける職場づくりを進めてまいります。

代表取締役社長〇〇〇〇

生成AI活用リスキリング研修規程例

(目的)
第1条 本規程は、社員が生成AIに関する知識および活用スキルを習得し、業務の効率化、技術継承および生産性の向上を図ることを目的とする。

(適用対象者)
第2条 本規程は、会社が雇用するすべての社員に適用する。
2.会社は、業務内容、職責および生成AIの利用状況を踏まえ、対象者ごとに研修内容を定めることができる。

(研修内容)
第3条 研修内容は、次の各号を基本とする。
1.生成AIの基本的な仕組みおよび特徴
2.報告書作成、データ整理その他の業務における活用方法
3.生成内容の正確性を確認する方法
4.個人情報、機密情報および知的財産の取扱い
5.ベテラン社員の知識および現場ノウハウを共有する方法

(研修の実施手続き)
第4条 会社は、研修を実施するときは、対象者、研修内容、実施日時、受講方法および受講期限を定め、対象者に通知する。
2.対象者は、会社が指定する方法により受講を申し込み、または受講確認を行うものとする。
3.対象者は、研修修了後、会社が指定する受講報告書、確認テストその他の書類を提出しなければならない。

(研修時間および費用)
第5条 会社が受講を命じた研修の受講時間は、原則として勤務時間として取り扱う。
2.会社が受講を命じた研修に必要な受講料、教材費その他会社が認めた費用は、会社が負担する。
3.勤務時間外または休日に研修を実施する場合は、会社が事前に実施方法および勤務上の取扱いを通知する。

(生成AIの適正利用)
第6条 社員は、会社が承認した生成AIサービスを、会社が定める利用目的および方法に従って使用しなければならない。
2.社員は、本人または会社の承認なく、個人情報、顧客情報、工事情報、技術情報その他の機密情報を生成AIに入力してはならない。
3.社員は、生成AIが作成した文章、画像、データその他の生成物について、正確性を確認しなければならない。
4.生成AIの出力のみを根拠として、契約、安全管理、品質管理その他の重要な判断を行ってはならない。

(業務利用の手続きおよび管理)
第7条 社員が生成AIを新たな業務に利用するときは、利用目的、入力する情報、使用するサービスおよび想定されるリスクを所属長に申請し、事前の承認を得なければならない。
2.所属長は、必要に応じて情報管理責任者その他の担当部署と協議し、利用の可否および利用条件を決定する。
3.社員は、誤情報の生成、情報漏えい、権利侵害その他の問題を発見したときは、直ちに利用を中止し、所属長に報告しなければならない。
4.会社は、研修の受講状況および生成AIの利用状況を確認し、必要に応じて追加研修または利用方法の見直しを行う。

(附則)
第8条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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