
【概要】
宮崎県のある市民病院が、労働基準監督署から是正勧告を受けました。その理由として、約10億円にのぼる時間外勤務手当の未払いが問題視されています。主な内容は以下の通りです。
1.医師や看護師など約1,100人に対して、時間外勤務手当が適正に支給されていませんでした。約2.3億円は支給されたものの、経営状況の厳しさから、残りの約8億円は未だに支払われていない状況です。
2.病院では以前から、一部の手当を含めずに計算を行っていたことが判明しており、その結果、未払いが発生しました。加えて、時間外労働時間を過少に申告していたことも明らかになっています。
【意見・感想・解説】
今回は、残業代の未払い問題について取り上げました。
賃金請求権の消滅時効期間は、以前は2年でしたが、労働基準法に基づき現在は5年に延長されています。ただし、当分の間はその期間が3年とされています。
そのため、割増賃金に対する未払いが発覚すると、最大で3年分遡って支払う義務が生じるリスクがあります。
今回のケースもこれに該当し、対象者が約1,100人と多いことから、未払い額は約10億円に達しました。
非常に大きな金額であるため、病院側も支払いが困難な状況に陥っているようです。
今後、どのように解決されるかは現時点では見通しが立っていません。
未払い残業代のリスクは非常に大きいものであることを、改めて認識しておく必要があります。
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坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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