パワハラと長時間労働に苦しむ男性勤務医と、医師自殺をめぐる1億円賠償命令を象徴する裁判資料や天秤
週40〜50時間の残業と上司医師のパワハラに苦しむ男性勤務医の自殺をめぐり、両親が病院側への賠償を認められた控訴審判決の漫画
上司医師による暴言や長時間労働に苦しんだ勤務医の自殺について、高裁が病院組合に約1億円の賠償を命じた判決を描いたイメージ。

【概要】

ある病院の男性の勤務医が自殺したのは、長時間労働と上司の医師のパワハラが原因だとして、両親が病院側に約1億8千万円の損害賠償を求めた控訴審判決がありました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.一審判決では、病院を運営する病院組合と医師2人に計約8千万円の支払いを命じていました。

2、高裁では、この地裁判決を変更し、組合に約1億円の支払いを命じました。一方、医師への請求は棄却しました。

3.この男性医師はうつ病となり、自殺しましした。時間外労働は週平均40~50時間でした。

4.上司は「給料分の仕事をしていないことを両親に連絡しよう」といった暴言を吐いたり、患者の前で頭をたたいたりしました。

【意見・感想・解説】

今回は、パワハラと長時間労働が原因で医師が自殺した判決を取り上げました。ハラスメントと過重労働ですので、まさに会社の安全配慮義務違反が問われる内容です。

何度も説明していますが、パワハラ → メンタル不調 → 自殺 が、最悪の流れです。

こうなれば、遺族である両親は、通常は黙っていません。このように裁判になり、損害賠償を請求することになります。そうなれば、多額の損害賠償という金銭面のリスクも当然のことですが、社会的信用も失墜します。いまは、ネットで悪い評判は、すぐに拡散しますので、企業の業績に悪い影響が生じることになります。

このように、何一つ、いいことはありません。

重要なことは、職場での社員教育です。正直、世の中には色々な人がいますので、こうしたハラスメントの行為者が、研修をしたからといって、すぐに改心するとは思えません。

ただ、周囲の人がハラスメントに関する正しい知識を身につけることで、例えば、会社の相談窓口に連絡すること等により、こうした深刻な事態になるまえに防げる可能性が出てきます。

従って、社内でのハラスメント防止教育によりハラスメント防止を啓蒙していくことは、とても重要です。

⚠ 緊急時は 119(救急)/110(警察)
いのちの電話 0570-783-556(24h)
#いのちSOS 0120-061-338(24h・無料)
よりそいホットライン 0120-279-338(24h・多言語)

ハラスメント対策研修のご案内

今回ご紹介したような、パワハラと長時間労働が引き起こす深刻な事態は、企業にとって決して他人事ではありません。
坂本直紀の研修では、職場の安全配慮義務やハラスメントの基礎知識、また相談対応など、現場で本当に必要な対策を体系的に学ぶことができます。

本件のように、社員のメンタル不調や最悪のケースである自殺に至ってしまった場合、企業には大きな金銭的・社会的リスクが発生します。
ハラスメントは「知らなかった」では済まされない時代です。日頃からの教育と対策こそが、重大なトラブルを未然に防ぐ最善策です。

職場全体で正しい知識を共有し、ハラスメントを「見て見ぬふりしない」職場風土をつくることが必要です。
そのために、ぜひハラスメント対策研修の導入をご検討ください。

 

ハラスメント対策研修例(管理職向け)

(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ

一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。

 

研修講師:坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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