販売目標未達の罰としてコスプレを強要され、上司に叱責されながら精神的苦痛を受ける女性社員のイラスト
販売目標未達の罰としてウサギ耳のコスプレを強要され、研修会で心理的負担を受けた女性社員と、損害賠償を命じる裁判の様子を描いた漫画
販売目標に届かなかった女性社員が、研修会でウサギ耳のコスプレを長時間着用させられたことについて、裁判所が心理的負担を過度に負わせたと判断した事例。

【概要】

販売目標に届かなかった罰にコスプレを強要され、精神的苦痛を受けたとして、ある化粧品販売会社に勤務していた女性が、会社と上司らに計330万円の損害賠償を求めた訴訟がありました。具体的には以下の通りです。

1.女性は2009年の7月、8月は販売目標に達しませんでした。そこで、10月の研修会で、他の3人と一緒に箱を選ばされ、中に入っていたウサギ耳のカチューシャなどのコスチュームを長時間着用させられました。さらに、11月の研修会で、写真がスライド上映されました。

2.大分地裁は、会社と上司に計22万円の支払いを命じました。判決では、「任意でも拒否するのは非常に困難であり、正当な職務行為であるといえず、心理的負担を過度に負わせた」と指摘しました。

3.女性は、「精神的苦痛に対する評価が低すぎる」として、控訴する意向のようです。

【意見・感想・解説】

今回は、コスプレの強要による精神的苦痛を受けたとして、裁判になった事例を取り上げました。

判決の詳細はみていないので、明確に述べることはできませんが、いずれにしても、そうしたコスプレを嫌がる社員に対して、見世物のようにすることは、よくありません。

確かに、「コスプレそのものは、さほどたいしたことなく、ここまでもめるほどのことであろうか」という意見もあると思いますが、人ぞれぞれ、考え方も受け止め方も異なります。従って、社員に対する一定の配慮は必要になります。

最近は、パワハラに関する相談をよく受けるのですが、パワハラの加害者についても、自分では悪気はないと思っている行為が、時に人を傷つけることもあります。

例えば、あだ名があげられます。本人が親しみをもってつけたあだ名が、相手が良くないと感じることもあります。相手への配慮は、とても大切です。