香川県立病院の男性看護師主任が女性職員へのセクハラで停職6カ月の懲戒処分を受けた事案を示すイラスト
香川県立病院で女性看護師が配置換え後も続くセクハラ被害を訴え、調査の結果、男性主任が停職6カ月の懲戒処分を受けた経緯を描いたイラスト
女性職員からの訴えを受けて病院側が調査し、身体接触を伴うセクハラ行為を認定。香川県は男性看護師主任を停職6カ月の懲戒処分としました。

概要

香川県は、県立病院に勤務する看護師の男性主任を、セクシュアルハラスメントを理由として停職6カ月の懲戒処分にしました。

本件では、次の点が特徴的です。

1.男性主任は、勤務先の病院において、女性職員の胸や尻を触るなど、身体接触を伴うセクシュアルハラスメント行為を行っていました。

2.病院側は被害の拡大を防ぐため、男性主任を別部署へ異動させる配置換えの措置を講じました。しかし、配置換え後も被害は続いていました。

3.その後、被害者からの訴えを受け、病院側が関係者への聞き取りなどの調査を行いました。その結果、男性主任によるセクシュアルハラスメント行為が認定されました。

4.調査結果を受け、香川県は男性主任に対し、停職6カ月の懲戒処分を行いました。

意見・感想・解説

今回は、病院内で発生したセクシュアルハラスメント事案について取り上げました。

この事案で特に気になるのは、男性主任の配置換えを行ったにもかかわらず、その後も被害が続いていた点です。

ハラスメント対応では、行為者と被害者を物理的に離すため、配置換えを行うことがあります。

配置換えは、被害の拡大を防ぐための初期対応として有効な場合があります。しかし、今回のように配置換え後も被害が続いていたのであれば、配置換えだけでは十分な対応ではなかったと考えられます。

しかも、本件は胸や尻を触るという、身体接触を伴うセクシュアルハラスメントです。単なる不適切な発言とは異なり、被害者に強い恐怖感や精神的苦痛を与える重大な行為です。

被害者からの訴えを受けて調査が行われ、最終的にセクシュアルハラスメントが認定された点は評価できます。

一方で、配置換え後も被害が続いていたという事実を見逃してはなりません。職場としては、「なぜ被害の継続を防ぐことができなかったのか」を検証し、再発防止策につなげる必要があります。

ハラスメントについては、被害者からの相談を待つだけではなく、問題の兆候を把握した段階で、速やかに被害防止に向けた対応を講じることが重要です。

配置換えを行った場合でも、「これで対応は終わった」と考えるのではなく、その後の状況確認、被害者への継続的なフォロー、行為者への指導や監督を行う必要があります。

ハラスメント対策研修のご案内

ハラスメントによる被害を防ぐためには、問題発生後の処分だけでなく、管理職や職員が適切な初期対応、事実確認、被害者への配慮、行為者への指導方法を理解しておくことが重要です。

坂本直紀の研修では、具体的な事例を交えながら、ハラスメントを未然に防ぐための知識と、問題が発生した際の実践的な対応方法を分かりやすく解説します。

 

ハラスメント対策研修例(管理職向け)

(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ

一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。

 

研修講師:坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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