
【概要】
ある飲食チェーンの店舗で働いていた女性が、セクハラ等により自殺したとして、遺族が会社と上司に対して慰謝料など約9800万円を求める裁判を東京地裁に起こしました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.訴えによりますと、上司の副店長は、自殺した女性社員を指導する立場にありました。この副店長は、結婚していました。
2.副店長は、休憩室などで頻繁に女性の髪を触ったり抱きついたりしました。また、女性が他の社員の指示を仰ぐと激怒し、「お前は死ねばいいんだよ」などの暴言を吐いて、女性を罵倒しました。
3.この副店長は、「一緒に死のう」と心中を持ちかけた翌日、女性は自室のベランダで首をつって自殺しました。
【意見・感想・解説】
まだ訴えの段階でありますので、本当にこうしたことが行われた否かは不透明ではありますが、もし、事実としたら大問題です。
事実であれば、会社の安全配慮義務違反が問題になるリスクがとても高いでしょう。概ね、裁判所は、社員の自殺ということになれば、企業に対して、厳しい判決を出す傾向があります。今後の動向が注目されます。
さて、いつも、説明していることですが、こうしたハラスメントは、各職場で行われています。今回も、ある店舗の副店長と非正規社員との間です。従って、経営者や人事部が、気づいた時にはこのように大きなトラブルになっているリスクがあります。
こうしたトラブルを予防するためには、相談窓口と社員教育が重要です。
もし、今回のケースにおいても、相談窓口がきちんと機能していれば、早い段階でハラスメントを発見し、配置転換、行為者の処分等、何らかの対応を行えていたでしょう。
そして、各職場での教育です。「ハラスメントの定義」、「ハラスメントのリスク」、「ハラスメントをしないためにどうすればよいか」、「ハラスメントにあったらどうすればよいか」等をきちんと説明し、理解してもらいます。
こうした教育を通じて、会社はハラスメント防止に対して真剣に向き合っているということを伝えれば、ハラスメントの予防につながります。
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