
【概要】
愛知・半田労働基準監督署では、36協定の延長限度を超えて働かせたとして、建築・土木工業の会社と代表取締役を労基法違反の疑いで書類送検しました。具体的には以下のとおりです。
1.同社では、36協定の延長限度を超え、ある労働者に対して、ある月では117時間40分の時間外労働を行わせていました。
2.この労働者は、過重労働が原因とみられる疾患を発症し、入院先の病院で死亡しました。
3.この会社では、自己申告制でしたが、この男性は工事現場での作業時間だけを労働時間として記録・申告していました。帰社後の業務処理については、正確な労働時間を把握していませんでした。パソコンのログイン・ログオフ記録から深夜や明け方まで長時間残業していたことが、明らかになっています。
【意見・感想・解説】
今回は、過労死に伴う書類送検について取り上げました。
私は、最近、残業に関するセミナーで、いつもお話ししているのは、「記録している労働時間以外の労働の実態を把握すること」です。
世の中では、ワークライフバランスが叫ばれており、残業を抑制することが、叫ばれています。ただ、会社が残業を抑制といっても、社員が抱えている仕事が自然に減るわけではありません。
そのため、会社の労働時間の記録上は、残業していないことになっていても、実は夜中まで仕事をしていたり、自宅に持ち帰ること考えられます。
そうなりますと、会社の記録にはない残業があり、結果として過重労働ということにも、つながります。従って、会社が記録している労働時間以外の労働を把握し、もし、賃金不払い残業のようなことが生じていれば是正する必要があります。
なお、こうした実態があるのに、社内で黙認をしているということであれば、今回取り上げたようなトラブルにつながるリスクが高まるといえるでしょう。ご注意ください。









