長時間労働により脳疾患を発症した労働者と、36協定未締結のまま時間外労働をさせたプラスチック製品製造会社が書類送検された事例を表すイラスト
36協定未締結のまま残業を命じられ、月107時間・87時間の時間外労働により限界を訴える労働者と、書類送検を受ける製造会社を描いた漫画
協定届なしで時間外労働を行わせ、長時間労働による健康障害が問題となったプラスチック製品製造業の書類送検事例。

【概要】

大阪の東大阪労働基準監督署は、あるプラスチック製品製造業の会社と代表取締役を書類送検しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.この会社では、時間外・休日労働に関する協定届を締結していませんでした。それにもかかわらず、労働者3人に対し、時間外労働を行わせていました。

2.平成25年3月に脳出血で労働者が倒れました。この労働者は、2月に約107時間、3月が約87時間の時間外労働がありました。

3.この会社では、人手不足を原因に適切に対処していないこともあり、過重労働による健康障害を重視して、司法処分に踏み切りました。

【意見・感想・解説】

今回は、東大阪労働基準監督署による書類送検を取り上げました。

過重労働が原因で脳疾患になった事案であり、労基署が書類送検という厳しい判断をしたことは納得のいくものです。

確かに、人手不足の中、業務を遂行し、経営を安定させていくことは大変なことではあります。しかし、だからといって、大切な労働者の健康を損なわせるようなことは絶対あってはいけません。

時間外労働については、発症前1か月間におおむね100時間を超えたり、あるいは、発症前2か月ないし6か月間にわたって1ヶ月あたりおおむね80時間を超えてくるとかなり危険です。

こうしたことがないように、適切に労働時間管理を図る必要があります。