
【概要】
介護職員(当時43歳)が自殺したのは長時間労働などによるうつ病が原因として、運営する会社に遺族が損害賠償を求めた訴訟で、甲府地裁は約7千万円の支払いを命じました。具体的には以下のとおりです。
1.裁判では、自殺直前1カ月の時間外労働が約166時間あったと認定しました。
2.「過重な時間外労働や精神的負荷が重なりうつ病を発症したと考えられ、業務と自殺に因果関係が認められる」と指摘しました。
3.病院側は「うつ病を発症していたとしても予見できなかった」と主張しましたが、判決は「心身の健康に配慮し、支援体制を整える注意義務を怠った」としました。
【意見・感想・解説】
今回は、長時間労働でうつ病に罹患して、自殺した職員について損害賠償が争われた事件を取り上げました。
過重労働→うつ病罹患→自殺という最悪のパターンです。
こうなりますと、遺族は当然黙っていません。このように損害賠償請求というトラブルになることは、予想されるところです。
今回のケースでは、約166時間の時間外労働が問題視されました。まず、時間外労働が100時間を超えている場合において、うつ病に罹患した場合は、業務上すなわち会社に責任があると判断される可能性がとても高いものがあります。さすがに、約166時間では、とても厳しいものがあります。
また、今回は166時間ですので、160時間を超えており、特別な出来事と判断され、労災での遺族補償も該当するものと思われます。
いずれにしても、長時間労働は、とてもリスクがありますので注意が必要です。
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