
【概要】
兵庫県のある大学が、職員にサービス残業をさせていたことにより、西脇労働基準監督署(兵庫県)から是正勧告を受けていました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.監督署の調査時に、職員が大学に申告した労働時間よりも、業務用パソコンに記録された稼働時間が長いことが判明しました。さらに、1か月の時間外労働が、80時間を超える職員が複数いました。
2.副課長の事務職員15人には、残業代が支払われていなかったことより、監督署はこれら15名を、”名ばかり管理職”と認定しました。
3.大学は労基署から是正勧告を受け、職員約70人に未払い残業代として、合計約930万円を支払いました。
【意見・感想・解説】
今回は、サービス残業つまり「賃金不払い残業」により、是正勧告を受けた事例を取り上げました。
まず、大学側が事務職員を副課長とし、労基法上の管理監督者と取り扱うことで、残業代を一切支払わないというのは無理があったように思えます。労基法上の管理監督者の認定は、要件が厳しいです。今一度、自社の管理監督者に問題ないか確認しておくとよいでしょう。
そして、労働時間管理も大事です。
今回は、おそらく、申告した労働時間においては問題ないと判断したにもかかわらず、パソコンの稼働時間とつじつまが合わず、記録と実態に乖離があったと思われます。
基本的には、大学側は業務用パソコンの私的利用を禁止し、その上で、パソコンの稼働時間と記録に乖離がある場合は、サービス残業を疑い、労働時間が正確であるか否かを確認することが必要だったといえます。
労働時間管理についても、問題ないか確認しておくと良いでしょう。
顧問契約サービスのご案内
今回のように、サービス残業や名ばかり管理職の問題は、日頃の運用の積み重ねによって発生し、ひとたび表面化すると、未払い残業代の支払いだけでなく、企業や法人としての信頼にも影響を及ぼします。こうした人事労務上の課題は、問題が起きてから対応するのではなく、日常的に点検し、早めに手を打つことが重要です。
顧問契約をご利用いただくことで、労働時間管理、管理監督者性の判断、残業代の取扱い、就業規則の整備などについて、継続的に確認しながら、トラブルの予防を図ることができます。また、万一問題が生じた場合にも、状況に応じて適切かつ迅速な対応を進めやすくなります。
さらに、法令を踏まえた適正な労務管理は、安心して働ける職場環境づくりにもつながります。これは、従業員との信頼関係を高め、結果として優秀な人材の確保及び定着にも大きく寄与します。人事労務の不安を未然に防ぎ、安定した組織運営を実現するためにも、ぜひ顧問契約をご活用ください。
顧問契約の内容
- 定期対面による、親身な対応
貴社の人事労務の課題を深く理解し、現場目線で実践的な提案を行います。 - ご相談に対する、迅速な回答
メール・電話・オンラインなど最適な手段でスピーディーに対応します。 - 就業規則の作成・改定
最新法令を踏まえた規程整備でリスクを軽減します。 - 書式や最新情報のご提供
実務でそのまま使えるフォーマットと最新トレンドを随時共有します。
代表社員 坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら









