サービス残業による是正勧告と名ばかり管理職の問題を解説する大学職員の労務管理イラスト
大学職員のサービス残業とパソコン稼働時間の調査、80時間超の残業、名ばかり管理職への未払い残業代支払いを描いた労務問題の漫画
兵庫県の大学で、申告労働時間よりパソコン稼働時間が長いことや80時間超の残業が判明し、名ばかり管理職への未払い残業代支払いにつながった事例です。

【概要】

兵庫県のある大学が、職員にサービス残業をさせていたことにより、西脇労働基準監督署(兵庫県)から是正勧告を受けていました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.監督署の調査時に、職員が大学に申告した労働時間よりも、業務用パソコンに記録された稼働時間が長いことが判明しました。さらに、1か月の時間外労働が、80時間を超える職員が複数いました。

2.副課長の事務職員15人には、残業代が支払われていなかったことより、監督署はこれら15名を、”名ばかり管理職”と認定しました。

3.大学は労基署から是正勧告を受け、職員約70人に未払い残業代として、合計約930万円を支払いました。

【意見・感想・解説】

今回は、サービス残業つまり「賃金不払い残業」により、是正勧告を受けた事例を取り上げました。

まず、大学側が事務職員を副課長とし、労基法上の管理監督者と取り扱うことで、残業代を一切支払わないというのは無理があったように思えます。労基法上の管理監督者の認定は、要件が厳しいです。今一度、自社の管理監督者に問題ないか確認しておくとよいでしょう。

そして、労働時間管理も大事です。

今回は、おそらく、申告した労働時間においては問題ないと判断したにもかかわらず、パソコンの稼働時間とつじつまが合わず、記録と実態に乖離があったと思われます。

基本的には、大学側は業務用パソコンの私的利用を禁止し、その上で、パソコンの稼働時間と記録に乖離がある場合は、サービス残業を疑い、労働時間が正確であるか否かを確認することが必要だったといえます。

労働時間管理についても、問題ないか確認しておくと良いでしょう。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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