強盗殺人事件の裁判員裁判で死刑判決に関わった女性が急性ストレス障害を発症し、国に損害賠償を求めた問題を表すイラスト
強盗殺人事件の裁判員裁判で証拠写真を見て体調不良となった女性が、急性ストレス障害の症状を訴え国への賠償請求を相談する漫画
裁判員裁判で殺害現場の写真を見た女性が体調不良やフラッシュバックに苦しみ、国への損害賠償を求めるまでの流れを描いた漫画。

【概要】

強盗殺人事件で死刑判決を言い渡した3月の福島地裁郡山支部の裁判員裁判で裁判員を務めた女性が、急性ストレス障害になりました。このため、国に慰謝料など200万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こしました。具体的には以下の通りです。

1.女性側は裁判員制度を「意に反する苦役」であり、違憲と主張しています。また、裁判員法を成立させた国会議員に「重大な過失がある」と指摘しています。

2.訴状では、女性は、殺害現場のカラー写真がモニターに映った初日の3月4日の審理で休廷中に嘔吐してしまいました。

3.頭がぼんやりして食事がのどを通らず、夜も写真などがフラッシュバックして就寝中に何度も目が覚めるなどの症状が出ました。県内の病院で急性ストレス障害と診断され、現在も治療中です。

4.裁判員法では、呼び出しに応じない裁判員候補者に過料を科すことができると規定していますので、女性側は、裁判員を務めることが「意に反する苦役」に当たるとしました。また、憲法が定める職業選択の自由や個人の尊重などの理念にも違反するとしています。

【意見・感想・解説】

今回は、裁判員裁判で裁判員を務めた女性が、国に損害賠償を求めた訴訟について取り上げました。

私は、裁判員制度の対象が、強盗や殺人事件が含まれており、こうした裁判にあたる裁判員の負担は、とても大きなものがあると思います。このため、会社としては、この点を考慮して、裁判員裁判の後しばらくはメンタル面に配慮し、できる限り残業をさせずに負荷を軽減させるよう注意する必要があります。

いずれにしても、裁判員裁判も制度が実施してから、約4年になり、こうした問題も出てきましたので、そろそろ見直してもよいと考えます。