運送会社が衛生委員会で社内禁煙を話し合い、禁煙キャンペーンや禁煙補助剤支給、全車両完全禁煙に取り組む様子
運送会社の衛生委員会で禁煙キャンペーンを話し合い、報奨金や禁煙補助剤の支給、禁煙宣言の掲示、全車両完全禁煙を進める漫画イラスト
衛生委員会で禁煙について話し合い、禁煙達成者への1万円の報奨金、禁煙補助剤の支給、参加者の禁煙宣言掲示を通じて、トラックや社用車を含む全車両完全禁煙へ取り組む運送会社の事例。

【概要】

ある運送会社では、社内禁煙について積極的に取り組んでいます。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.衛生委員会で、禁煙について話しあう機会を設けました。

2.禁煙を達成した社員に1万円の報奨金を出すなどの「禁煙キャンペーン」を展開することにしました。

3.禁煙補助剤も支給するとともに、キャンペーン参加者の写真と禁煙宣言を社内に掲示しました。

4.しばらくしたのち、会社のトラックや社用車など、すべての車両を完全禁煙としました。

【意見・感想・解説】

今回は、禁煙に取り組む運送会社のケースを紹介しました。実に、徹底していますね。

会社の禁煙策は、社員の健康を考えてのことですので、一部抵抗する社員はいるかもしれませんが、ほとんどの社員は納得すると思います。

これまでも、さまざまな禁煙の取り組みを紹介してきました。例えば、次のようなかんじです。

◇ 健康宣言!禁煙・運動で、月5,000円支給
◇ 非喫煙者は有給休暇増
◇ メタボ解消、体重減少、禁煙で賞金ゲット
◇ 禁煙一時金と禁煙手当
◇ 非喫煙者を対象とする賞与加算

2020年に改正健康増進法が施行されましたが、今後も禁煙の流れは止まらないでしょう。こうした、企業内の動きは増えてくると思うので、注目したいと思います。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

いつも日々の業務に真摯に取り組み、会社を支えてくださっていることに、心より感謝しています。

当社は、社員の皆様一人ひとりを何より大切な存在だと考えています。会社の成長は、社員の皆様の努力と支えがあってこそ成り立つものです。だからこそ、毎日安心して働けること、健康で長く活躍できることは、会社として真剣に守っていかなければならない大切な責任だと考えています。

今回、社内で禁煙を推進する取り組みを進めるのも、まさにその思いからです。喫煙の問題は、個人の習慣にとどまらず、健康面への影響はもちろん、受動喫煙の防止、安全運転、そして職場環境の向上にも深く関わる大切なテーマです。特に運送業においては、社員の皆様の健康管理と安全意識の向上は、会社の基盤そのものだといえます。

そのため当社では、衛生委員会を中心に禁煙について話し合い、禁煙に挑戦する方への報奨金の支給や禁煙補助剤の提供、社内での啓発活動など、会社全体で取り組みを進めていくことにしました。また、社用車両の全面禁煙化も、社員の皆様の健康と安全を守るための大切な一歩です。

もちろん、禁煙は簡単なことではありません。これまでの習慣を変えることに、不安や戸惑いを感じる方もおられると思います。しかし会社は、決して一方的に求めるだけではなく、挑戦する社員の皆様をしっかり支え、応援していきます。健康づくりは、個人任せにするものではなく、会社が一緒になって取り組むべきことだと考えているからです。

社員の皆様が健康で、安心して、気持ちよく働ける職場をつくることは、これからも当社の大切な方針です。そして、ここで働いてよかった、この会社でこれからも働き続けたいと思っていただける環境を整えていくことこそ、会社の大きな使命だと考えています。

今後も当社は、社員の皆様を大切にする姿勢を変えることなく、働きやすく、支え合える職場づくりを進めてまいります。皆様には、ぜひ本制度の趣旨をご理解いただき、前向きにご協力いただければ幸いです。

皆様の健康とご活躍を、会社として心から願っています。

代表取締役社長〇〇〇〇

禁煙推進制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、社員の健康の保持増進、受動喫煙の防止、安全運転意識の向上および快適な職場環境の整備を図るため、当社における禁煙推進制度に関する事項を定めるものとする。

(適用範囲)
第2条 本規程は、当社に勤務するすべての社員に適用する。

(基本方針)
第3条 当社は、社員の健康管理および受動喫煙防止の観点から、社内における禁煙を積極的に推進する。
2.禁煙推進にあたっては、衛生委員会を中心として必要な協議、周知および支援を行うものとする。

(衛生委員会の役割)
第4条 衛生委員会は、禁煙推進に関する次の事項を協議し、必要に応じて会社へ意見を述べるものとする。
1.禁煙推進施策の企画および実施に関する事項
2.禁煙キャンペーンの内容に関する事項
3.禁煙達成状況の確認方法に関する事項
4.禁煙補助剤その他支援策に関する事項
5.社内周知および啓発活動に関する事項
6.社用車両の禁煙化に関する事項

(禁煙キャンペーン)
第5条 会社は、社員の禁煙への取組みを促進するため、禁煙キャンペーンを実施することができる。
2.禁煙キャンペーンの実施期間、対象者、参加方法その他必要な事項は、会社がその都度定め、社内に周知するものとする。

(報奨金)
第6条 会社は、禁煙キャンペーンに参加し、所定の期間禁煙を達成した社員に対し、報奨金として1万円を支給することができる。
2.報奨金の支給対象となる達成期間、判定基準および支給時期は、会社が別に定める。
3.虚偽の申告その他不正な方法により報奨金の支給を受けた場合、会社はその返還を求めることができる。

(禁煙補助剤の支給)
第7条 会社は、禁煙に取り組む社員に対し、必要に応じて禁煙補助剤を支給することができる。
2.禁煙補助剤の支給対象者、支給方法、支給回数その他必要な事項は、会社が別に定める。

(禁煙宣言の掲示)
第8条 会社は、禁煙推進意識の向上および社内啓発を目的として、禁煙キャンペーン参加者の写真、氏名および禁煙宣言を社内に掲示することができる。
2.前項の掲示にあたっては、本人の同意を得るものとし、掲示内容および掲示期間について必要な配慮を行うものとする。

(社用車両の禁煙)
第9条 会社は、一定の周知期間を設けたうえで、トラック、営業車その他すべての社用車両を全面禁煙とする。
2.社員は、勤務中において社用車両内で喫煙してはならない。
3.同乗者その他関係者に対しても、社用車両内では禁煙を求めるものとする。

(社員の遵守事項)
第10条 社員は、本規程の趣旨を理解し、会社の禁煙推進施策に協力しなければならない。
2.社員は、禁煙キャンペーンへの参加、禁煙宣言、補助剤の受領その他に関し、会社の定める手続きに従わなければならない。
3.社員は、社内および社用車両において、会社が定める喫煙ルールを遵守しなければならない。

(社内手続き)
第11条 禁煙キャンペーンへの参加を希望する社員は、会社所定の申請書その他必要書類を提出し、会社の承認を受けなければならない。
2.禁煙補助剤の支給を希望する社員は、会社所定の手続きにより申請しなければならない。
3.報奨金の支給を受けようとする社員は、禁煙達成後、会社所定の報告書その他必要書類を提出しなければならない。
4.前各項の申請、報告その他の手続きの窓口は、会社が指定する部署とする。

(違反時の取扱い)
第12条 社員が本規程に違反した場合、会社は、その内容に応じて指導、是正勧告その他必要な措置を講ずることができる。
2.社用車両内での喫煙その他重大な違反があった場合には、就業規則その他社内規程に基づき対処することがある。

(規程の改廃)
第13条 本規程の改廃は、衛生委員会の意見を踏まえたうえで、会社が行う。

(附則)
第14条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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