20時絶対退社ルールにより、十分な睡眠と朝の集中時間を重視して質の高い仕事を目指す販売会社の働き方改革イメージ
20時絶対退社ルールで定時後の退社を促し、十分な睡眠と翌朝の集中勤務によって生産性向上を目指す販売会社の働き方改革
20時に仕事を終えて退社し、しっかり休んだ翌朝に集中して働くことで、質の高い仕事と早い帰宅を両立する制度のイメージです。

【概要】

ある無線機等の販売会社は、20時絶対退社ルールを設けています。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.20時には仕事を終了して、退社することとしています。

2.制度導入の理由は、しっかり睡眠をとり高い集中力で質の高い仕事をすることです。夜遅くまで残るよりも、翌朝早くに出社して、集中して仕事をして早く帰ることを徹底しています。

【意見・感想・解説】

今回は、20時絶対退社ルールについて取り上げました。

これまでも、早帰りに関する制度について取り上げてきました。

●退社時間の宣言
https://sakamoto-jinji.com/hr/unique-benefits/625/

●全員午後6時30分に退社
https://sakamoto-jinji.com/hr/unique-benefits/1534/

遅くまで残って仕事をしても、疲れから生産性が落ちることは明白です。また、健康管理の面でも問題です。

従って、早く退社してリフレッシュして、翌日、朝からバリバリ仕事をすることが効果的です。

働き方改革の流れもあり、長時間労働の抑制が叫ばれている中、こうした動きは広がっていくと思われます。とても参考になる事例です。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

いつも日々の業務に真摯に取り組み、会社を支えてくださっていることに、心より感謝申し上げます。

会社にとって最も大切な財産は、言うまでもなく社員の皆様一人ひとりです。どれほど優れた商品やサービスがあっても、それを支えているのは現場で努力を重ねる皆様の力です。だからこそ当社は、社員の皆様が健康で安心して働き続けられる環境を整えることを、経営の大切な責任だと考えています。

このたび当社が「20時絶対退社ルール」を徹底するのは、単に労働時間を短くするためではありません。夜遅くまで働くことを前提とするのではなく、しっかりと休み、十分な睡眠をとり、翌日に高い集中力で質の高い仕事をしていただきたいという思いがあるからです。社員の皆様の健康を守ること、そして無理のない働き方の中で力を発揮していただくことが、会社の成長にもつながると確信しています。

長く働き続けるためには、仕事のやりがいだけでなく、心身ともに無理のない職場環境が欠かせません。会社は、社員の皆様に「この会社で働き続けたい」と感じていただけるよう、これからも働きやすい制度づくりに力を入れてまいります。毎日遅くまで頑張ることを評価するのではなく、限られた時間の中で成果を出し、健康を保ちながら働くことを大切にする会社でありたいと考えています。

もちろん、制度を形だけのものにしては意味がありません。会社としても、業務の進め方や人員配置、管理体制を見直しながら、皆様が無理なく20時までに退社できるよう支えてまいります。社員に負担を押しつけるのではなく、会社全体で働き方を改善していくことが重要です。

皆様には、日々の業務の優先順位を意識し、限られた時間の中で効率よく仕事を進めていただくことをお願いしたいと思います。そして、仕事の後にはしっかりと休息を取り、ご自身の生活やご家族との時間も大切にしてください。その充実が、翌日のより良い仕事につながります。

会社は、これからも社員の皆様を大切にし、安心して長く活躍できる職場づくりを進めてまいります。皆様一人ひとりが健康で前向きに働き、将来にわたって当社で力を発揮していただけることを、心から願っています。

代表取締役社長〇〇〇〇

20時絶対退社制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、社員の健康保持、長時間労働の抑制および業務生産性の向上を図るため、20時絶対退社制度に関し必要な事項を定めるものとする。

(適用範囲)
第2条 本規程は、当社に勤務する全社員に適用する。
ただし、会社が特別に必要と認めた場合は、この限りでない。

(制度の基本原則)
第3条 社員は、原則として20時までに業務を終了し、速やかに退社しなければならない。
2.社員は、20時以降の勤務を前提とした業務計画を立ててはならない。
3.所属長は、部下が所定の時刻までに退社できるよう、業務配分および進捗管理を適切に行わなければならない。

(制度導入の趣旨)
第4条 本制度は、夜遅くまで働くことを前提とするのではなく、十分な睡眠および休養を確保し、翌朝の高い集中力により質の高い仕事を実現することを目的とする。
2.社員は、必要に応じて始業後の時間帯を有効活用し、効率的に業務を遂行するよう努めるものとする。

(社員の遵守事項)
第5条 社員は、20時までの退社を実現するため、次の事項を遵守しなければならない。
1.日々の業務について優先順位を明確にし、計画的に遂行すること。
2.会議、打合せ、資料作成その他の業務について、時間を意識して効率化に努めること。
3.終業時刻が近づいた場合は、翌日に対応可能な業務を適切に整理し、翌営業日に持ち越すこと。
4.不要不急の残業を行わないこと。

(管理監督者の責務)
第6条 管理監督者は、部下の労働時間を適切に把握し、20時までの退社が実現できるよう指導しなければならない。
2.管理監督者は、特定の社員に業務が過重に集中しないよう、業務分担の見直しを行うものとする。
3.管理監督者は、業務の進行上問題があると認めた場合には、業務の削減、期限の調整または人員配置の見直しその他必要な措置を講じるものとする。

(例外的取扱い)
第7条 顧客対応、緊急事故、システム障害その他業務上やむを得ない事情により20時を超えて勤務する必要がある場合は、事前に所属長の承認を受けなければならない。
2.事前承認が困難な緊急時は、勤務後速やかに所属長へ報告し、事後承認を受けるものとする。
3.前2項の場合であっても、会社および社員は長時間労働の抑制に最大限努めるものとする。

(社内手続き)
第8条 20時以降の勤務が必要となる場合の社内手続きは、次のとおりとする。
1.社員は、残業の必要性、予定業務内容および予定終了時刻を所属長に申請すること。
2.所属長は、申請内容を確認し、真にやむを得ない場合に限り承認すること。
3.承認を受けた場合は、所定の方法により勤怠記録へ正確に入力すること。
4.所属長は、20時以降の勤務が発生した原因を確認し、必要に応じて業務改善を行うこと。
5.同様の事案が繰り返される場合は、会社は当該部署の業務運営体制について見直しを行うものとする。

(違反時の取扱い)
第9条 社員が正当な理由なく本規程に違反した場合は、会社は就業規則その他の定めに基づき、指導その他必要な措置を講ずることがある。
2.管理監督者が本制度の運用を怠った場合についても、同様とする。

(見直し)
第10条 会社は、本制度の運用状況、社員の健康状態、業務効率その他の実情を踏まえ、必要に応じて本規程の内容を見直すものとする。

(附則)
第11条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

顧問契約サービスのご案内

20時絶対退社ルールのように、働き方に関する制度を整え、実際に運用していくためには、単にルールを作るだけでなく、日常的な労務管理の視点から継続的に点検し、現場に合った形で改善していくことが重要です。

顧問契約をご利用いただくことで、長時間労働や健康管理、制度運用をめぐるトラブルの予防はもちろん、万一問題が生じた場合にも、状況に応じて適切かつ迅速な対応を行いやすくなります。就業規則や社内ルールの整備、運用上の注意点の確認、社員への周知方法まで含めて、実務に即した支援が可能です。

また、近年は働きやすい職場環境づくりが、企業の成長に欠かせないテーマとなっています。安心して働ける制度や納得感のある労務管理は、社員満足度の向上につながり、結果として優秀な人材の確保及び定着にも大きく寄与します。

人事労務の課題は、企業ごとに事情が異なります。だからこそ、貴社の実情を継続的に把握しながら、予防と改善の両面から伴走する顧問契約の活用をぜひご検討ください。

顧問契約の内容

  • 定期対面による、親身な対応
    貴社の人事労務の課題を深く理解し、現場目線で実践的な提案を行います。
  • ご相談に対する、迅速な回答
    メール・電話・オンラインなど最適な手段でスピーディーに対応します。
  • 就業規則の作成・改定
    最新法令を踏まえた規程整備でリスクを軽減します。
  • 書式や最新情報のご提供
    実務でそのまま使えるフォーマットと最新トレンドを随時共有します。

代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

坂本直紀の詳しいプロフィールはこちら
坂本直紀の研修・セミナー実績はこちら
坂本直紀の書籍執筆実績はこちら
坂本直紀の雑誌執筆実績はこちら
坂本直紀のメディア取材実績はこちら