エネルギー関連企業が法定を上回る育児短時間勤務・子の看護休暇・時差出勤制度を導入し、ワークライフバランスを推進するイメージ
エネルギー関連企業の時差出勤制度、育児短時間勤務、子の看護休暇など、法定を上回るワークライフバランス支援制度を紹介する漫画風イラスト
始業時刻を5パターンから選べる時差出勤制度や、小学校3年生修了までの育児短時間勤務、小学校6年生修了までの子の看護休暇により、仕事と家庭の両立を支援しています。

【概要】

あるエネルギー関連事業を行う会社では、ワークライフバランスを推進しています。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.育児短時間勤務
子が小学校3年生を修了するまでの間、所定労働時間を8時間から6時間に短縮できます。

2.子の看護休暇
子が小学校6年生を修了するまでの間、つまり卒業までの間、年間5日の取得を認めています。

3.時差出勤制度
午前8時半が通常の始業時刻ですが、次の5パターンのなかから始業時刻を変更することを認めています。
7時 / 7時半 / 8時 / 9時 / 9時半

【意見・感想・解説】

今回は、ワークライフバランスを推進している企業の取組み例を紹介しました。育児短時間勤務、子の看護休暇は、法定の要件をかなり上回っていますね。

ちなみに、育児短時間勤務は、法律では「子が3歳未満」、子の看護休暇は、法律では「子が小学校就学前」とされています。ですので、いずれも法定要件より6年間ほどプラスされており、従業員にとっては嬉しい制度ということになりますね。

また、時差出勤も魅力的です。勤務形態がこれだけ多様化していますと、社員にとって働きやすい面があります。

今後は、このように社員の要望を考慮し、様々な制度を導入する企業が増えてくると思います。

今回ご紹介した制度以外においてもフレックスタイム制度、テレワーク制度もあげられます。今後の動向に注目したいと思います。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

日々、それぞれの持ち場で力を尽くしてくださっている皆様に、心より感謝申し上げます。

会社にとって、社員一人ひとりは何よりも大切な存在です。皆様の努力、責任感、そして日々の積み重ねがあるからこそ、会社はお客様や社会に必要とされ、成長を続けることができています。

一方で、人生には仕事だけでなく、育児、家庭、健康、地域との関わりなど、大切にすべき時間がたくさんあります。特に子育ての時期は、日々の生活の中で予測できないことも多く、仕事との両立に悩む場面もあるかもしれません。

そこで会社では、社員の皆様が安心して働き続けられるよう、育児短時間勤務、子の看護休暇、時差出勤制度など、仕事と育児を両立しやすい環境づくりに取り組んでいます。

子どもが小学校3年生を修了するまで利用できる育児短時間勤務、小学校6年生を修了するまで取得できる子の看護休暇、そして生活に合わせて始業時刻を選べる時差出勤制度は、皆様が無理なく働き続けるための大切な支援策です。

会社は、社員の皆様に長く安心して働いていただきたいと考えています。育児や家庭の事情があるからといって、これまで積み重ねてきた経験や能力をあきらめる必要はありません。むしろ、それぞれの生活を大切にしながら働ける環境こそが、社員の力をより大きく発揮できる土台になると信じています。

制度を利用することに遠慮はいりません。必要なときには、ぜひ上司や会社に相談してください。会社としても、職場全体で支え合える体制を整え、制度を利用する方も、周囲で支える方も、互いに安心して働ける職場づくりを進めてまいります。

これからも会社は、社員の皆様の声に耳を傾けながら、働きやすく、働きがいのある環境づくりに努めてまいります。そして、皆様がこの会社で働き続けたいと思えるような、温かく信頼できる組織を目指してまいります。

社員の皆様とそのご家族の毎日が、少しでも安心で豊かなものとなるよう、会社はこれからも全力で支援してまいります。

代表取締役社長〇〇〇〇

育児短時間勤務・子の看護休暇・時差出勤制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、社員が仕事と育児を両立し、安心して継続的に就業できる環境を整備することを目的として、育児短時間勤務、子の看護休暇および時差出勤制度に関する取扱いを定める。

(対象者)
第2条 本規程の対象者は、育児を行う社員であって、会社が定める手続きにより申請し、会社の承認を受けた者とする。
2 本規程における子とは、社員が養育する実子、養子その他これに準ずる子をいう。

(育児短時間勤務)
第3条 小学校3年生を修了するまでの子を養育する社員は、会社に申し出ることにより、所定労働時間を1日8時間から1日6時間に短縮する育児短時間勤務を利用することができる。
2 育児短時間勤務の始業時刻、終業時刻および休憩時間は、業務の状況および社員の希望を踏まえ、会社が個別に定める。
3 育児短時間勤務の利用期間は、社員の申請内容をもとに会社が承認した期間とする。

(子の看護休暇)
第4条 小学校6年生を修了するまでの子を養育する社員は、子の負傷、疾病、健康診断、予防接種その他これらに準ずる事情がある場合、子の看護休暇を取得することができる。
2 子の看護休暇は、対象となる子1人につき、1年度に5日を限度として取得することができる。
3 子の看護休暇の取得単位、賃金の取扱いその他必要な事項は、会社が別に定めるところによる。

(時差出勤制度)
第5条 育児を行う社員は、会社に申し出ることにより、通常の始業時刻である午前8時30分に代えて、次のいずれかの始業時刻を選択して勤務することができる。
1.午前7時
2.午前7時30分
3.午前8時
4.午前9時
5.午前9時30分
2 時差出勤制度を利用する場合の終業時刻および休憩時間は、所定労働時間を満たすよう会社が定める。
3 会社は、業務上の必要がある場合、社員と協議のうえ、選択された始業時刻の変更または利用の一時停止を求めることがある。

(申請手続き)
第6条 本規程に定める制度の利用を希望する社員は、原則として利用開始希望日の前日までに、所定の申請書または会社が指定する方法により、所属長を経由して会社に申請しなければならない。
2 申請にあたっては、対象となる子の氏名、生年月日、利用を希望する制度、利用開始日、利用期間、希望する勤務時間または始業時刻その他会社が必要と認める事項を明らかにするものとする。
3 会社は、申請内容を確認のうえ、業務運営上の支障、代替体制、本人の事情その他必要な事項を総合的に勘案し、利用の可否を決定する。
4 会社は、必要に応じて、対象となる子の年齢や養育状況を確認できる書類の提出を求めることがある。

(変更および終了の手続き)
第7条 制度を利用している社員が、利用期間、勤務時間、始業時刻その他申請内容を変更しようとする場合は、あらかじめ会社に申し出て承認を受けなければならない。
2 次のいずれかに該当する場合、社員は速やかに会社へ届け出るものとする。
1.対象となる子を養育しなくなったとき
2.対象となる子が本規程に定める対象年齢を超えたとき
3.申請内容に変更が生じたとき
4.制度の利用を終了しようとするとき
3 前項に該当する場合、会社は当該制度の利用を終了させ、または必要な変更を行うことができる。

(業務遂行上の配慮)
第8条 制度を利用する社員は、担当業務の円滑な遂行に配慮し、業務の引継ぎ、情報共有、関係者への連絡を適切に行うものとする。
2 所属長は、制度を利用する社員が不利益を受けることのないよう配慮するとともに、職場内の協力体制の整備に努めるものとする。

(不利益取扱いの禁止)
第9条 会社は、社員が本規程に定める制度の利用を申し出たこと、または利用したことを理由として、解雇、雇止め、降格、減給その他不利益な取扱いをしない。

(制度の適正利用)
第10条 社員は、本規程に定める制度の趣旨を理解し、仕事と育児の両立を目的として適正に利用しなければならない。
2 会社は、虚偽の申請その他不正な利用が認められた場合、制度の利用を取り消し、就業規則その他社内規程に基づき必要な措置を講じることがある。

(その他)
第11条 本規程に定めのない事項については、育児・介護休業規程、就業規則その他会社の定める規程による。
2 本規程の運用に関し疑義が生じた場合は、会社と社員が誠実に協議のうえ、会社が決定する。

(附則)
第12条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

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坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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