
【概要】
ある宅配便大手の会社では、約7万6千人の社員を対象に未払いの残業代の有無を調査することとしました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.この会社では、昨年8月、セールスドライバーの男性2人に残業代の一部を払わず、休憩時間を適切にとらせていなかったとして、労働基準法違反で是正勧告を受けていました。
2.是正勧告を機に、全社的に未払い残業代の調査を行い、遅くとも今夏までに、全社で支給を終える方針です。
3.必要な原資は、数百億円規模にのぼる可能性があります。
【意見・感想・解説】
今回は、宅配便大手による未払い残業代問題を取り上げました。
現在、過重労働問題が注目されていますが、過重労働問題とセットで未払い残業という問題も生じてきます。現在の過重労働問題は、36協定の限度時間を超えた違法な長時間労働により、労働者の健康障害(最悪の場合は過労死、過労自殺)が懸念されることから対策を強化しています。そして、過重労働の中には、適正な残業代を支払っていないケースがあっても不思議ではありません。
残業代不払いが発覚し、是正勧告により、遡及して支払うことになる場合があり、社員数が多く、賃金不払い残業の時間が長ければ長いほど、多額の残業代の支払いにつながります。このため、一歩間違えれば、経営に多大な悪影響を及ぼすことになります。
今は、人手不足により、確かに労働時間の短縮は難しい面もあると思われますが、過重労働には、このような問題があるため、放置しておくことはとてもリスクがあります。
このように問題が顕在化する前に、適切な対策を講じることが必要です。まずは現状把握を行い、自社では、どの程度の残業時間が生じているのか具体的に把握することが、最初の一歩です。是非、確認確認してみて下さい。









