推しメン休暇制度を利用する女性社員と、推し活グッズやカレンダーが描かれたイラスト
推しメン休暇制度について社員と上司が会話し、ライブ開催日に休暇取得と5,000円までの活動費補助を確認する漫画イラスト
推しのライブ開催日や誕生日などの記念日に休暇を取得でき、上限5,000円まで会社が活動費を負担する「推しメン休暇制度」を紹介しています。

【概要】

あるスマホアプリ開発会社では、推しメン休暇制度を導入しています。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.1年に1度、自分のイチ推しメンバーの記念日(誕生日やライブ開催日など)に休暇を取得することができます。アニメやマンガ、ゲームのキャラクター、タレントや声優など、幅広いジャンルが対象です。

2.記念日のお祝いを支援するための活動費として、上限5,000円までを会社が負担します。

【意見・感想・解説】

今回は、推しメン休暇制度を取り上げました。

以前、「推し有給、最大10日間」を取り上げたことがあります。
https://sakamoto-jinji.com/hr/unique-benefits/411/

この制度は、推しが卒業する場合に慶弔休暇を申請することができ、一推しの場合は10日間、二推し以降の場合は3日間の休暇が認められるというものでした。

今回も似たような制度ですね。今回は休暇のみならず、活動費まで支給することが特徴的です。

私は観ていないのですが、今年の前半に、アニメで「推しの子」がはやったようですね。

もはや、若い人には「推し活」は、とても重要な位置づけかもしれません。したがって、こうした「推し活」支援は、社員の採用定着に寄与する面があるともいえます。

時代は変わりましたね(汗)。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

いつも日々の業務に真摯に向き合い、会社を支えてくださっていることに、心より感謝しています。

当社は、社員の皆様の「好き」という気持ちや、日々の楽しみを大切にしたいと思っています。誰かを応援すること、心から夢中になれるものがあることは、人生を豊かにし、前向きな気持ちや活力につながる大切なものです。

今回の推しメン休暇制度は、そうした社員一人ひとりの価値観や楽しみ方を、会社として尊重したいという思いから生まれました。推しの誕生日やライブ、特別な記念日を大切に過ごしていただき、その時間を思いきり楽しんでほしいと思っています。また、活動費の補助についても、皆様の充実した時間を少しでも後押ししたいという会社からのささやかな応援です。

今後とも、ともに支え合い、より良い職場をつくっていきましょう。

代表取締役社長〇〇〇〇

推しメン休暇制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、社員の私生活の充実を支援し、心身のリフレッシュおよび働きがいの向上を図るため、推しメン休暇制度および活動費支給に関する事項を定めるものとする。

(適用対象者)
第2条 本規程は、会社に勤務する社員に適用する。
2.適用対象者の範囲、適用条件その他必要な事項は、会社が別に定めるところによる。

(推しメンの定義)
第3条 本規程において「推しメン」とは、社員本人が応援し、記念日を祝う対象として会社に申請した人物またはキャラクターをいう。
2.推しメンの対象には、アニメ、マンガ、ゲームのキャラクター、タレント、俳優、声優、アイドル、アーティストその他会社が認めるものを含む。
3.社員は、休暇申請に先立ち、自己の推しメンを会社に届け出るものとする。

(記念日の定義)
第4条 本規程において「記念日」とは、推しメンの誕生日、ライブ開催日、出演イベント開催日、デビュー記念日その他会社が適当と認める日をいう。

(推しメン休暇)
第5条 社員は、1年度につき1回に限り、自己の推しメンに関する記念日に推しメン休暇を取得することができる。
2.推しメン休暇は、所定労働日1日について取得するものとする。
3.同一年度内において、複数回の取得または未使用分の翌年度への繰越しは認めない。

(活動費の支給)
第6条 会社は、推しメンの記念日を祝うための活動に要する費用について、1年度につき1回、5,000円を上限として支給する。
2.活動費の対象となる費用は、記念日に関連する商品購入費、イベント参加費、交通費その他会社が適当と認める費用とする。
3.前項の費用であっても、会社が不適当と認めるものについては支給しない。

(休暇取得および活動費申請の手続き)
第7条 社員が推しメン休暇を取得し、または活動費の支給を受けようとするときは、所定の申請書その他会社の定める方法により、あらかじめ所属長に申請し、会社の承認を受けなければならない。
2.前項の申請は、原則として記念日の前までに行うものとする。
3.活動費の支給を受けようとする社員は、会社が必要と認める領収書、参加証明その他の書類を提出しなければならない。
4.会社は、業務運営上やむを得ない事情がある場合には、申請日について変更を求め、または申請を承認しないことがある。

(所属長の責務)
第8条 所属長は、社員から推しメン休暇の申請があった場合には、業務に支障が生じないよう調整を行うとともに、制度の適正な運用に努めるものとする。

(不正申請の禁止)
第9条 社員は、虚偽その他不正の手段により推しメン休暇を取得し、または活動費の支給を受けてはならない。
2.会社は、不正申請が判明した場合には、休暇の取消し、支給済み活動費の返還請求その他必要な措置を講ずることができる。

(会社への協力義務)
第10条 社員は、本制度の運用に関し、会社から説明、資料提出その他必要な協力を求められた場合には、これに応じなければならない。

(主管部門)
第11条 本規程の主管部門は、人事担当部門とする。
2.本規程の運用に関し必要な事項は、主管部門が別に定める。

(附則)
第12条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

顧問契約サービスのご案内

今回のように、推しメン休暇制度のような新しい福利厚生制度を導入する場面では、制度の趣旨が社員に正しく伝わる内容になっているか、運用ルールにあいまいさがないか、他の休暇制度や賃金処理との整合性が取れているかなど、実務上の確認事項が数多くあります。

また、制度の導入時には問題がなくても、実際の運用が始まると、申請基準の公平性、対象範囲の整理、活動費支給のルール設定、管理職ごとの対応のばらつきなど、さまざまな課題が生じることがあります。こうした場面で、日頃から継続的にご相談いただける体制があることで、トラブルの予防につながるだけでなく、万一問題が起きた際にも適切かつ迅速な対応が可能になります。

さらに、福利厚生や人事制度の整備は、単なる制度づくりにとどまらず、会社の魅力づくりにも直結します。時代に合った制度を整え、社員が安心して働ける環境をつくることは、優秀な人材の確保及び定着の観点からも非常に重要です。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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