
【概要】
ある仙台の警備会社では、管理監督者にあたらない社員を管理監督者と見なして、残業代を支払っていなかったなどとして、労働基準監督署から是正勧告を受けていました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.この会社では労働基準法上、管理監督者にあたらない社員12人を管理監督職と見なして、支払わなければならない過去2年分の残業代、およそ2000万円を支払っていませんでした。
2.法律に基づいて労使で定めた限度を大幅に超えるひと月200時間以上の時間外労働をさせていたケースもありました。
【意見・感想・解説】
今回は、管理監督者問題について、取り上げました。
「そもそも、なぜ、このような問題が発生するのか」といいますと、管理監督者につきましては、労働基準法の時間外労働に関する規定は適用されないからです(労働基準法第41条第2項)。そこで、企業は一定の役職者を管理監督者として取り扱い、時間外労働が生じても残業手当を支払わない多くのケースが生じています。
しかし、企業がこのように役職者を管理監督者として取り扱えば、必ずしも認められるわけではありません。これまでの裁判例と行政通達をふまえ、管理監督者の具体的な判断基準を整理すると以下のようになります。
①経営方針の決定に参画しているか
②労務管理上の指揮権限を有しているか
③出退勤について厳格な規制を受けず自己の勤務時間について自由裁量を有するか
④職務の重要性に見合う賃金面での処遇が基本給や手当、賞与等の面でなされているか
そして、今回のように管理監督者として認められなければ、多額の残業代未払いにつながります。今一度、自社の管理監督者の取り扱いについて、問題がないか確認されるとよいでしょう。









