事業縮小を理由にした解雇22人が無効と判断され、名ばかり管理職の未払い残業代請求で大学側に支払い命令が出た労働裁判の解説イメージ
事業縮小を理由に工場の28人が解雇され、そのうち26人が組合員だったことを受け、裁判所が22人の地位を認め解雇無効と判断した労働裁判の解説漫画
事業縮小を理由に工場労働者28人が解雇された裁判で、裁判所は配転の検討など解雇回避努力が不十分だったとして、22人の地位を認めました。

【概要】

ある鋼管メーカーを解雇された従業員22人が地位確認などを求めた訴訟がありました。神戸地裁は、解雇権の濫用で無効としました。

具体的には以下の通りです。
1.裁判では、他部署への配転を検討するなど、解雇を避ける努力を尽くしていないとしました。

2.解雇された従業員の大半が労働組合に加入していたことについて触れ、明らかに不自然であるとと述べました。

3.この会社では、事業縮小を理由に、工場に勤務していた従業員28人を解雇しました。そのうち26人が組合員でした。

【意見・感想・解説】

今回は、解雇に関する裁判について取り上げました。事業縮小による解雇ですので、いわば整理解雇ですね。

整理解雇については、以下の4つの要件を基に判断されます。
1.人員整理の必要性
2.解雇回避努力義務の履行
3.被解雇者選定の合理性
4.解雇手続の妥当性

判決をみておらず、詳細に内容を把握していませんので正確に解説することはできませんが、他部署への配転を検討するなどの解雇回避努力義務を履行しておらず、組合員に固まっていたことから、被解雇者選定の合理性についても問題があったと判断されたものと思われます。

わが国では、解雇はハードルが高く、このように争いになれば、会社側にとっては、厳しい判決がなされるリスクが生じます。

クライアントには、「解雇」は、最終手段であり、なるべく解雇はしないように日々伝えています。退職に際しては、円満退職を前提に対応するべきです。