
【概要】
携帯電話端末大手の日本法人の大阪事業所長だった男性が接待中にくも膜下出血で死亡しました。その男性の妻が労災認定を求めた裁判で、大阪地裁は過労死を認め、遺族補償年金などを不支給とした大阪中央労基署の処分を取消しました。具体的には以下のとおりです。
1.会社での会議後に行われた取引先の接待について、男性は酒が飲めないのに週5回ほど出ていました。
2.接待に関する費用は会社負担でした。
3.接待時においても、技術的な議論が交わされており、業務の延長でした。
4.時間外労働は、月約63~81時間でした。
5.24時間携帯電話の電話を入れておく「24時間オンコール勤務」が求められていました。
【意見・感想・解説】
今回は、過労死の労災認定に関する内容を取り上げました。内容をみてみますと、過重性が明らかに認められており、妥当な判決と考えます。
接待は確かに飲食をともなうため、労災とは認められにくい面もありますが、業務起因性と業務施行性の観点から、今回のケースは労災として認定されるような内容と思われます。
ただ、私が感じたのは、今回の事件で、業務の過重性により、社員が死亡したことが、誠に残念であることです。事務所長であった社員ですので、社内でも重要な人材であったことがうかがえます。
こうした人材を失うことは、本当に残念なことであり、また企業のイメージの失墜にもつながります。
今回は会社が安全配慮義務に欠けていた面も感じられますが、私は、最も大切なことはセルフケアだと考えています。
残された家族のことを考えると、やはり「自分の健康は自分で守る」ことが大切です。会社との関係もあり、簡単なことではありませんが、こうした不幸な事態を回避するため、健康管理を自分自身で行っていただきたいと思います。









