
【概要】
昨年度、宮城県内の会社員が自殺したのはカスハラによる精神疾患が主な原因として、労災認定された事例が2件ありました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.自殺した2人はともに30代男性で、非物販系営業職、建設業の工事管理をしていました。
2.「顧客や取引先から対応が困難な注文や要求を受け、精神疾患の発症につながった」と所轄の労基署が結論づけました。
3.工事管理の男性は、社外の工事関係者から人格攻撃を受け、社会通念上許容される範囲を超えた「著しい迷惑行為」に当たると判断されました。
【意見・感想・解説】
今回は、カスハラによる労災認定事例を取り上げました。
今回の事例で特徴的なのは、「非物販系営業職」や「建設業の工事管理職」といった、いずれも「取引先との関係性」が極めて重要な業務に従事していた点です。
このような立場では、たとえ不当な要求や人格攻撃があったとしても、取引関係を重視するあまり、毅然とした対応を取りにくい面があります。
しかし、そうした状況であっても、カスハラで苦しむ社員を放置することは、絶対に避けなければなりません。
個人任せにせず、会社全体での組織的な対応が必要です。
また、メンタルに異変が見られる場合には、早期に問題の顧客対応から引き離し、産業医や専門医の受診につなげるなど、速やかな支援と救済措置を講じることが重要です。
カスハラは、法改正により社会的な注目が高まっており、企業の責任ある対応が求められます。
日頃からの予防体制の整備と、万一の際の迅速な対応体制の構築が重要になります。
⚠ 緊急時は 119(救急)/110(警察)
いのちの電話 0570-783-556(24h)
#いのちSOS 0120-061-338(24h・無料)
よりそいホットライン 0120-279-338(24h・多言語)
ハラスメント対策研修のご案内
カスタマーハラスメント(カスハラ)は、企業活動における重大なリスクとなりつつあります。今回ご紹介した労災認定の事例からも明らかなように、取引先や顧客との関係性が重視される業種では、社員が不当な要求や暴言を受けても声を上げにくく、深刻な精神的負担に発展する危険性があります。
坂本直紀の研修では、こうした現場の実情に即した具体的なケーススタディを用いて、組織としての対応方法や、個人が自身を守るための知識・スキルを提供します。
企業が信頼を失わず、社員の健康を守りながら持続可能な成長を続けるためにも、カスハラをはじめとする各種ハラスメントへの対策は急務です。ぜひ、貴社の対策強化に当研修をご活用ください。
ハラスメント対策研修例(管理職向け)
(1)ハラスメントによるリスク
(2)セクシュアルハラスメントとは
(3)パワーハラスメントとは
(4)妊娠、出産、育児休業等のハラスメントとは
(5)カスタマーハラスメントとは
(6)ハラスメントと労災
(7)ハラスメントをしないために
(8)怒りの感情コントロール
(9)適切な指導
(10)相談対応上の留意点
(11)ハラスメントを受けた場合
(12)ハラスメント防止規程解説
(13)職場内コミュニケーション
(14)グループワーク
(15)まとめ
一緒にハラスメントのない職場づくりを目指しましょう。
研修講師:坂本直紀の紹介
坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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