
【概要】
ある広告大手会社に勤務していた女性新入社員が自殺したのは、長時間の過重労働が原因として労災が認められました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.この新入社員は、昨年4月に入社。インターネット広告を担当する部署に配属されました。10月以降に業務が大幅に増え、労基署が認定した1カ月(10月9日~11月7日)の時間外労働は約105時間にのぼりました。
2.上司からは「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」、「目が充血したまま出勤するな」などと叱責されていました
3.この社員は昨年12月25日に住んでいた都内の女子寮で自殺しました。その前から、SNSで「死にたい」などのメッセージを同僚・友人らに送っていました。
4.労基署は「仕事量が著しく増加し、時間外労働も大幅に増える状況になった」とし、心理的負荷による精神障害で過労自殺に至ったと認定しました。
【意見・感想・解説】
今回は、過労自殺に関する事件を取り上げました。
時間外労働が、月100時間を超過しますと、心身の健康に大きなリスクが生じます。今回は、1カ月の時間外労働は約105時間であり、精神障害に罹患していたと認められますので、労災認定は、妥当な対応といえます。
特に、この広告大手会社は、過去にも入社2年目の男性社員が長時間労働が原因で自殺し、最高裁まで争われ、会社の責任が追及された事件が生していたにもかかわらず、社員の自殺が再発していることは問題です。
上司の対応も、非常にまずいです。長時間労働で精神的に疲弊しているところに、思いやりのない言葉で、社員を追い込んでいます。
社員が繰り返し自殺しているという事態を重く受け止め、まずは、長時間労働の社員の有無を厳しくチェックしていただきたいと思います。その上で、必要に応じて業務配分の見直し、増員等により社員の負荷を軽減するといった対応が望まれます。
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