
【概要】
厚生労働省では、無期転換ルールに関する見直しや多様な正社員の労働契約関係の明確化等について、厚生労働省の「多様化する労働契約のルールに関する検討会」にて検討を行ってきました。先日、検討結果が公表されました。
この中で、無期転換については、次の内容が特徴的です。
1.現時点で無期転換ルールを根幹から見直さなければならない問題が生じている状況ではない。
しかし、各企業における有期労働契約や無期転換制度について、労使双方が情報を共有し、企業の実情に応じて、適切に活用できるようにしていくことが適当である。
2.労働者が無期転換ルールを理解した上で、申込みを判断できるよう、無期転換申込権が発生する契約更新時に労働基準法の労働条件明示事項として、転換申込機会と無期転換後の労働条件について、使用者から個々の労働者に通知することを義務づけることが適当である。
3.紛争の未然防止や解決促進のため、更新上限の有無及びその内容の明示の義務づけ並びに最初の契約締結より後に更新上限を新たに設ける場合には、労働者の求めに応じた上限設定の理由説明の義務づけを措置することが適当である。
【意見・感想・解説】
今回は、「多様化する労働契約のルールに関する検討会」報告書における、無期転換について取り上げました。
無期転換については、あくまでも労働者の申し込みによって行われることになります。
したがって、申し込みがなければ企業としては無期転換させず、そのままで良いことになります。しかし、無期転換について「よくわからない」という理由で、そのまま(有期のまま)ということも考えられます。
検討会報告の中では、
「無期転換申込権が発生する契約更新時に労働基準法の労働条件明示事項として、
転換申込機会と無期転換後の労働条件について、使用者から個々の労働者に通知することを義務」
とありますので、通算5年を超えるタイミングの雇用契約書(労働条件通知書)において、転換申し込み機会を定めておくことが義務付けされそうです。
これにより、無期転換について社員の意識が高まると思われます。今後の改正の動きが注目されます。
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坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員
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