パワハラと長時間労働に苦しむ名ばかり専務が、夜の物流会社の事務所で社長から叱責されているイラスト
名ばかり専務として事務作業を強いられ、社長から「ばか」「アホ」と叱責されながら、月100時間超の残業に追い詰められる男性の漫画イラスト
物流会社の元専務が、社長からの暴言や名ばかり役員としての扱い、月100時間を超える長時間労働によりうつ病を発症し、自殺に至ったとして労災認定された事案を解説します。

【概要】

ある物流会社の元専務が自殺した件につき、労働基準監督署が、パワハラや過労によるうつ病が原因として労災認定しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.この自殺した方は、専務になりましたが、実態は社長の指示に従って事務作業を行っており、名ばかり専務という取扱いを受けていました。

2.以前に部下の不正経理問題があり、この専務は社長からメールで『ばか』『アホ』とののしられました。そして、亡くなる三日前に自殺を図ったことを社長に伝えたところ、その際、包丁を突きつけられ『死ね』などと言われていたと弁護士側は主張しています。

3.また、男性の手帳からは、自殺前の半年間に月100時間を超える残業が3回あったことが判明しました。

4.労働基準監督署は、うつ病を発症したと認定しました。

【意見・感想・解説】

今回は、社長によるパワハら等が原因で専務が自殺した事件を取り上げました。

専務が労災が認められるのは、珍しいケースです。ただ、専務という肩書がっても、その実態が使用従属関係の下における労務の提供と評価されれば、このように労災認定の対象となることもあります。

さて、今回の内容は、さすがにひどいです。暴言や包丁を突きつけられたり、さらには過重労働も加われば、このように精神障害となり、自殺念慮すなわち自殺したいという願望がでてきても不思議ではありません。

今回は、労災認定に関するものでしたが、もしかしたら民事上の損害賠償請求も行われるかもしれません。

当たり前の話ですが、労働者の方々は、会社から賃金をもらっているとはいえ、自分の貴重な時間を費やし、会社のために労務を提供するわけですから、労働者のことを大切に考え、そして、持てる能力を発揮してもらうように会社は、労働者に配慮しなければなりません。

そして、こうした会社の配慮が労働者に伝われば、労働者も会社に対して良い感情が芽生え、その結果、会社への貢献意欲が高まることが期待できます。このように会社も労働者もお互いにハッピーになることを目指すべきと考えます。

くれぐれも、今回のようなことが社内で行われないように注意しなければなりません。

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