全社員が人事部として採用に関わる「ぜんいん人事部」と、全社員が社長視点で参加する合宿制度を表したイラスト
ぜんいん人事部で社員が人材をスカウトし、ぜんいん社長合宿で全員が会社の未来を話し合う漫画イラスト
全社員が人事部として採用に関わり、社長視点で会社の未来を考える「ぜんいん人事部」と「ぜんいん社長合宿」を表現

【概要】

コンテンツ事業を行う会社では、 「ぜんいん人事部」、「ぜんいん社長合宿」という制度を設けています。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.全社員の名刺に『人事部』という肩書を入れます。そして、友人や身近な面白い人を『うちの会社にどうですか?』とスカウトします。ファストパスを渡すことで1次面接は免除になります。

2.全社員が社長になった気持ちで参加する「ぜんいん社長合宿」という制度もあります。

【意見・感想・解説】

今回は、ぜんいん人事部という制度を取り上げました。

全社員の名刺に「人事部」と記載する、かなり変わった制度です。

なかなか真似がしにくい制度ですね(笑)

とはいえ、人手不足が叫ばれる中、全社員が「人事部」としてスカウトして、人材の確保を図ることは、理にかなっています。

ファストパスで一次面接を除外も面白い制度です。参考になります。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

いつも当社の成長を支えていただき、心より感謝しています。

日々の業務に真摯に向き合い、仲間と力を合わせながら挑戦を続けてくださる皆様の存在こそが、当社にとって何より大切な財産です。会社は、事業そのもの以上に、そこで働く一人ひとりの社員を大切にしたいと考えています。

当社が「ぜんいん人事部」や「ぜんいん社長合宿」といった取り組みを進めているのは、単に制度として目新しいからではありません。社員の皆様一人ひとりが会社の魅力をつくる存在であり、また会社の未来をともに考える大切な仲間であると、本気で考えているからです。

採用は人事部だけの仕事ではなく、職場の魅力を最もよく知る皆様だからこそできる、大切な役割があります。そして、経営を学び、社長の視点で会社を見る経験は、皆様自身の成長にもつながり、仕事へのやりがいや誇りをより深めてくれるものだと信じています。

これからも、ともに学び、ともに成長し、ともにより良い会社をつくっていきましょう。皆様の存在に、あらためて深く感謝申し上げます。

代表取締役社長〇〇〇〇

ぜんいん人事部・ぜんいん社長合宿制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、全社員が採用活動および経営視点の醸成に主体的に関与するための「ぜんいん人事部」および「ぜんいん社長合宿」の制度について必要な事項を定め、もって当社の人材確保および組織力強化に資することを目的とする。

(適用範囲)
第2条 本規程は、当社に在籍するすべての社員に適用する。

(ぜんいん人事部制度)
第3条 ぜんいん人事部制度とは、全社員が採用活動の一翼を担い、友人、知人その他身近な者のうち、当社に適すると考えられる人材を会社に紹介し、採用機会の拡大を図る制度をいう。
2.会社は、全社員の名刺その他会社が認める表示物に「人事部」の肩書を付すことができる。

(社員の役割)
第4条 社員は、当社の理念、事業内容および職場環境を適切に伝えたうえで、当社への応募を勧奨することができる。
2.社員は、採用活動に関して誇大な説明、不正確な説明または相手方に誤解を与える説明をしてはならない。
3.社員は、会社の信用を損なう態様で勧誘を行ってはならない。

(紹介対象者)
第5条 紹介対象者は、当社の理念および業務内容に共感し、就業の意思または関心を有する者とする。
2.反社会的勢力に該当する者その他会社が不適当と認める者は、紹介対象者としない。

(紹介手続)
第6条 社員が人材を紹介しようとするときは、所定の紹介申請書その他会社の定める方法により、紹介対象者の氏名、連絡先、経歴の概要その他必要事項を人事担当部署に提出しなければならない。
2.紹介にあたっては、あらかじめ紹介対象者本人の同意を得なければならない。
3.人事担当部署は、提出内容を確認のうえ、選考の可否を判断する。

(ファストパス)
第7条 会社は、社員から紹介された人材のうち、特に有望と認めた者に対し、選考上の優遇措置としてファストパスを付与することができる。
2.ファストパスを付与された場合、一次面接を免除し、二次面接以降の選考から開始することがある。
3.ファストパスの付与は採用を保証するものではなく、最終的な採否は会社が決定する。

(採用選考の実施)
第8条 紹介制度を利用する場合であっても、採用選考は会社の定める基準および手続に従い、公正に実施する。
2.社員は、紹介対象者に対し、採用、配属、待遇その他雇用条件について会社の正式決定前に確約してはならない。

(ぜんいん社長合宿制度)
第9条 ぜんいん社長合宿制度とは、全社員が社長の視点に立ち、会社経営、事業運営、組織課題その他経営上の重要事項について学び、議論し、提案を行うための制度をいう。

(合宿の目的)
第10条 ぜんいん社長合宿は、次の各号を目的として実施する。
1.社員の経営意識および当事者意識の向上
2.会社の理念、方針および課題に対する理解の深化
3.部門を超えた相互理解および組織活性化
4.事業成長に資する提案および改善策の創出

(参加対象および参加義務)
第11条 ぜんいん社長合宿の参加対象者は、原則として全社員とする。
2.業務上の都合、健康上の理由その他やむを得ない事情がある場合は、所属長および会社の承認を得て、参加方法の変更または参加免除を受けることができる。

(合宿の実施内容)
第12条 合宿では、次の内容を実施することがある。
1.会社の経営方針、業績、課題等の共有
2.社長視点による事業戦略の検討
3.新規企画、採用施策、組織改善策等の討議
4.グループワーク、発表その他会社が必要と認めるプログラム

(提案および報告)
第13条 社員は、ぜんいん社長合宿において、会社の発展に資する提案を積極的に行うよう努めるものとする。
2.合宿終了後、会社は必要に応じて提案内容を整理し、実施の可否を検討する。
3.社員は、会社から求められた場合、提案内容に関する補足説明または実施協力を行うものとする。

(服務上の留意事項)
第14条 社員は、本制度の運用にあたり、会社の一員として自覚を持ち、誠実に行動しなければならない。
2.社員は、紹介活動または合宿参加を通じて知り得た個人情報、選考情報、経営情報その他会社の機密情報を、正当な理由なく第三者に開示してはならない。

(所管)
第15条 本制度の所管は人事担当部署とし、ぜんいん社長合宿に関する事項については経営企画担当部署その他会社が指定する部署と連携して運営する。
2.制度の具体的運用方法、書式、実施時期その他必要な事項は、会社が別に定める。

(社内手続)
第16条 本制度に基づく人材紹介、ファストパスの付与、合宿の参加申請、欠席申請、提案書の提出その他必要な社内手続は、会社の定める申請書、届出書または社内システムにより行うものとする。
2.社員は、会社から社内手続に必要な資料または説明を求められた場合、速やかにこれに応じなければならない。
3.社内手続に不備がある場合、会社は受付を保留し、または再提出を求めることができる。

(改廃)
第17条 本規程の改廃は、会社が行う。

(附則)
第18条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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