平成27年度の精神障害に関する労災補償状況を解説する図解。過労や職場ストレスに悩む男性社員と、統計資料を示す女性担当者。
平成27年度の精神障害に関する労災補償状況を解説する図解。過労や職場ストレスに悩む男性社員と、統計資料を示す女性担当者。
厚生労働省が公表した平成27年度「過労死等の労災補償状況」では、精神障害に関する請求件数や支給決定件数、業種別・出来事別の傾向が示されています。

【概要】

厚生労働省は、平成27年度「過労死等の労災補償状況」を公表しました。この中で、精神障害に関する事案の労災補償状況については、次の内容が特徴的です。

1.請求件数は1,515件で、前年度比59件の増となりました。

2.支給決定件数は472件で前年度比25件の減となりました。

3.業種別(大分類)では、請求件数は「製造業」262件、くなっています。

4.出来事別の支給決定件数は、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」75件、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」60件の順に多くなっています。

【意見・感想・解説】

今回は、精神障害の労災補償状況を取り上げました。請求件数は、毎年増加しており、昨年度も増加し、ついに1,500件を突破しました。精神障害の労災に関するリスクが高まっていることが感じられます。

また、出来事別の支給決定件数は、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」が多いことが特徴的です。

「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」は過重労働リスク、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」はパワハラリスクが生じていることが懸念されます。

精神障害の労災対策で、特に重要なことは、これまでも述べてきましたが、やはり過労とハラスメントの防止です。そのためには、長時間労働対策と良好な職場環境の形成が必要不可欠です。