
【概要】
厚生労働省では、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い等の相談件数は引き続き高い水準で推移していること、そして、最高裁判所の判決があったことなどを踏まえ、男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法の解釈通達を改正しました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.妊娠・出産、育児休業等を「契機として」不利益取扱いを行った場合は、原則として、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法に違反になります。すなわち、妊娠・出産、育児休業等を「理由として」不利益取扱いを行ったと解されます。この「契機として」は基本的に時間的に近接しているか否かで判断されます。
2.2つの例外が、定められています。
(1)業務上の必要性から支障があるため当該不利益取扱いを行わざるを得ない場合において、その業務上の必要性の内容や程度が、法の規定の趣旨に実質的に反しないものと認められるほどに、当該不利益取扱いにより受ける影響の内容や程度を上回ると認められる特段の事情が存在するとき
(2)契機とした事由又は当該取扱いにより受ける有利な影響が存在し、かつ、当該労働者が当該取扱いに同意している場合において、有利な影響の内容や程度が当該取扱いによる不利な影響の内容や程度を上回り、事業主から適切に説明がなされる等、一般的な労働者であれば同意するような合理的な理由が客観的に存在するとき
【意見・感想・解説】
厚生労働省による男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法の解釈通達に関する内容を取り上げました。いわゆるマタハラ防止を強化するものです。
マタハラとは、マタニティ・ハラスメントの略で働く女性が妊娠・出産を理由とした解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントのことです。
今回は、こうしたハラスメントを行うことに関してより、明確に禁止したものです。
不利益取扱とは、解雇や雇止め以外に、例えば、以下のようなものがあげられます。
○契約更新回数の引き下げ
○退職や正社員を非正規社員とするような契約内容変更の強要
○降格
○減給
○賞与等における不利益な算定
○不利益な配置変更
○不利益な自宅待機命令
○昇進・昇格の人事考課で不利益な評価を行う
○仕事をさせない、もっぱら雑務をさせるなど就業環境を害する行為をする
こうしたことを発生させることがないように、ご注意ください。









