震災対応の長時間労働に追われる会社員と「震災対応の過労死の認定」の文字、労災認定を示すアイキャッチ画像
震災後の海外拠点管理や社員の安否確認、節電対応が重なり、月300時間を超える長時間労働に苦しむ課長を描いた漫画
東日本大震災後、通常業務に加えて災害対応を任され、休みなく働き続けた課長の過労死と労災認定を表した漫画です。

【概要】

ある大手電機メーカーの課長であった男性が、昨年4月、急性心不全で死亡しました。これは、東日本大震災の対応に追われた長時間労働が原因として、三田労働基準監督署(東京)が今年8月30日に労災認定していました。具体的には以下のとおりです。

1.男性は、海外部門の課長を務めており、昨年3月11日の震災後、海外拠点の管理やマーケティング分析など通常業務に加えて、社員の安否確認や節電対策など震災への対応も任されました。

2.震災後に外国人の上司2人が出国しました。これにより、さらに負担が重くなりました。

3.震災後に休んだのは3月は4日だけで、4月はゼロでした。

4.労基署は、直前2カ月の時間外労働が月平均82時間以上であり、会社から貸与されたパソコンによる自宅での作業も加えると、実質的に業務に従事した時間は月300時間を超えたと認定しました。

【意見・感想・解説】

今回は、震災対応による過労死について取り上げました。

震災により、通常業務以外でも、震災対応業務をすることになったため、業務量が多くなり、結果として、長時間労働となり、健康を害してしまったものです。

さて、ここで注目したのは、自宅での持ち帰り作業です。

多くの企業では、ワークライフバランスそして残業手当削減の観点から、残業削減に取り組んでいます。しかし、業務量が減らない中、残業削減といっても、社員は、なかなか対応できないのが現状です。そのため、やむを得ず、仕事を家に持ち帰って仕事をしてしまう社員がいても不思議ではありません。

そうなると、会社の出退勤の記録からでは、労働時間を把握することができず、結果として長時間労働となり、健康を害するということにつながります。

まずは自宅での仕事の持ち帰りは防止することと、社員の業務の見える化等により、業務の軽減化を図るべきといえます。