半導体関連企業が試験導入するフルリモート勤務制度のイメージ。通勤圏外からソフトウェア開発業務に携わる人材を採用。
半導体関連企業が10月から試験導入するフルリモート勤務制度の説明。通勤圏外在住で社会人歴2年以上の人材を対象に、ソフトウェア開発職の新規採用を行う。
半導体関連企業が、通勤圏外在住・社会人歴2年以上の人材を対象に、フルリモート勤務制度による新規採用を開始。

【概要】

ある半導体関連の会社では「フルリモート勤務制度」を試験導入します。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.10月から、制度の対象となる人材の採用を始めます。既存の社員への制度の適用・拡大は、今後検討することとしています。

2.条件は、勤務地の通勤圏外に居住している人で、社会人歴2年以上などとしています。

3.ソフトウエア開発等の業務に携わる人材の採用を予定しています。

【意見・感想・解説】

今回は、フルリモート勤務制度について、取り上げました。

少子化で労働力人口が減少する中、若い優秀な人材の確保は、熾烈な競争になっています。

かかる状況下において、地方在住の通勤が難しい優秀な人材を獲得するため、今回のフルリモート勤務という制度を設けたと思われます。

おそらく、他社でも同様の動きが広がるでしょう。

しかし、フルリモートですと、コミュニケーションが課題となります。

やはり、終日、パソコンの前で仕事をするわけですから、時々、リアルな場での意見交換があると良いと思います。

ですので、例えば週1回は、地方から出社して、既存メンバーとのコミュニケーションをとることが良いと考えます。

今回の事例を踏まえ、会社(社長)から社員へのメッセージおよび規程例を作成しました。ご参考ください。

会社から社員へのメッセージ例

社員の皆様へ

このたび当社では、ソフトウェア開発職を中心に、フルリモート勤務制度の導入を進めることといたしました。

この制度の背景には、社会や働き方の変化に対応しながら、より多くの優秀な人材に活躍の機会を広げていきたいという思いがあります。地方にお住まいの方や、これまで通勤の制約によって応募が難しかった方にも、当社で力を発揮していただける環境を整えることは、会社の成長にとって大切な一歩であると考えています。

一方で、私が何より大切にしたいのは、当社で働く社員一人ひとりの存在です。会社は、社員の皆様をかけがえのない仲間として大切に思っています。日々それぞれの持ち場で力を尽くしてくださっていることに、心から感謝しています。

新しい制度を導入する際には、不安や戸惑いを感じることもあるかもしれません。だからこそ会社は、単に制度を増やすのではなく、社員の皆様が安心して働き続けられる職場づくりを進めてまいります。働きやすさとやりがいの両立を目指し、皆様が長く安心して活躍できる環境を整えることが、会社の責任であると考えています。

フルリモート勤務は、優秀な人材の確保につながる一方で、コミュニケーションの面では工夫が必要です。だからこそ当社は、オンラインでの連携を充実させるだけでなく、必要に応じて対面で意見を交わし、互いの信頼関係を深める機会も大切にしていきます。離れて働いていても、心はつながっている。そう実感できる組織でありたいと願っています。

社員の皆様が「この会社で働いてよかった」「これからもここで力を尽くしたい」と思えることが、会社にとって何より重要です。そのために、会社はこれからも社員の声に耳を傾け、一人ひとりを大切にする姿勢を持ち続けます。

これからも、皆様とともに信頼し合い、支え合いながら、より良い会社を築いてまいりましょう。今後ともご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

代表取締役社長〇〇〇〇

フルリモート勤務制度規程例

(目的)
第1条 本規程は、地方在住者を含む優秀な人材の確保を図るとともに、ソフトウェア開発業務等に従事する人材に対して柔軟な働き方を提供するため、フルリモート勤務制度に関し必要な事項を定めるものとする。

(適用対象)
第2条 本規程の適用対象者は、会社が新たに採用する者のうち、次の各号のいずれにも該当し、会社がフルリモート勤務を認めた者とする。
1.勤務地の通勤圏外に居住している者
2.社会人歴が2年以上ある者
3.ソフトウェア開発業務その他これに準ずる業務に従事する者
4.会社が業務遂行上支障がないと認めた者

(制度の開始)
第3条 会社は、令和◯年10月より、本制度の対象となる人材の採用を開始する。
2 既存の社員に対する本制度の適用及び適用範囲の拡大については、制度の運用状況、業務内容その他の事情を総合的に勘案し、今後検討するものとする。

(勤務場所)
第4条 フルリモート勤務者の勤務場所は、原則として会社が承認した自宅その他会社が適当と認める場所とする。
2 前項の勤務場所は、情報セキュリティ及び業務遂行上必要な通信環境を備えていなければならない。
3 勤務場所を変更しようとするときは、あらかじめ会社に申請し、承認を受けなければならない。

(業務内容)
第5条 フルリモート勤務者の業務内容は、ソフトウェア開発業務その他会社がフルリモート勤務に適すると認めた業務とする。
2 会社は、業務上必要がある場合には、業務内容の追加、変更又は見直しを行うことがある。

(勤務管理)
第6条 フルリモート勤務者は、始業及び終業の時刻、休憩時間その他必要な事項について、会社所定の方法により報告しなければならない。
2 勤務時間、休日、休暇その他の労働条件については、就業規則その他の社内規程の定めるところによる。
3 フルリモート勤務者は、勤務時間中、会社からの連絡に対応できる状態を維持しなければならない。

(出社及び対面協議)
第7条 会社は、業務上必要があると認める場合、フルリモート勤務者に対し出社を命ずることがある。
2 フルリモート勤務者は、会社が指定する会議、研修、面談、打合せその他必要な場面において、出社又は対面での参加を求められたときは、正当な理由がない限りこれに応じなければならない。
3 会社は、円滑なコミュニケーションの確保及び組織運営上の必要性を踏まえ、対面での意見交換の機会を設けるよう努めるものとする。

(服務規律)
第8条 フルリモート勤務者は、就業規則その他の社内規程を遵守し、誠実に職務を遂行しなければならない。
2 フルリモート勤務中は、業務に専念し、私的行為その他業務の遂行を妨げる行為をしてはならない。
3 会社の許可なく、業務上知り得た情報を第三者に開示し、又は業務目的外に使用してはならない。

(情報セキュリティ)
第9条 フルリモート勤務者は、会社の情報資産を適切に管理し、情報漏えい、紛失、盗難その他の事故防止に努めなければならない。
2 業務に使用する機器、ソフトウェア及び通信手段については、会社の指示に従わなければならない。
3 会社は、情報セキュリティ確保のため必要な措置を講ずることがある。

(社内手続き)
第10条 本制度の適用を受けようとする者は、会社所定の書類に必要事項を記載のうえ、採用選考時又は会社が指定する時期までに申請しなければならない。
2 会社は、申請内容、居住地、業務内容、通信環境、情報セキュリティ上の適否その他必要事項を確認のうえ、適用の可否を決定する。
3 会社は、本制度の適用を認めたときは、対象者に対し書面又は電磁的方法により通知する。
4 フルリモート勤務者が住所、勤務場所、通信環境その他会社への届出事項に変更が生じたときは、速やかに会社に届け出なければならない。
5 会社は、業務上又は制度運用上必要があると認める場合には、本制度の適用内容の変更、停止又は取消しを行うことがある。

(その他)
第11条 本規程に定めのない事項については、就業規則その他の社内規程の定めるところによる。
2 本規程の運用に関し必要な事項は、会社が別に定める。

(附則)
第12条 本規程は、令和◯年◯月◯日より施行する。

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代表社員 坂本直紀の紹介

坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
坂本直紀 社会保険労務士法人 代表社員

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