JAXA人工衛星管制業務を請け負った企業社員が長時間労働と夜間勤務で過労自殺し労災認定されたことを示すイラスト
JAXAの人工衛星管制業務を担当する社員が月70時間超の残業や夜間勤務で心身の限界を訴え、過労自殺の危険性を相談する漫画
JAXA委託先企業の社員が、長時間残業や夜通しの管制業務、ソフト開発の兼務などで心身に不調を抱えた事案を描いた漫画です。

【概要】

宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、人工衛星の管制業務を請け負った企業の社員が自殺し、土浦労働基準監督署(茨城県)が過労自殺として労災認定しました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.この男性は多いときで月70時間を超える残業があり、夜通しの管制業務などが原因として、認定しました。

2.月に約7回、午後5時20分から翌午前9時50分まで、計約16時間の夜間勤務がありました。管制業務の合間に、ソフトウエアの開発も命じられていました。

3.会社の内規に従って残業代の申請をしようとしたところ、上司からとがめられました。

4.男性は、適応障害を発症したのち、自宅で自殺しました。

【意見・感想・解説】

今回は、過労自殺に関する事件を取り上げました。

業務請負ということですが、発注者側に責任があったのか、受注者側だけの問題であったのか、気になるところです。「月70時間超え」という部分だけを見ると、長時間労働による心理的負荷が高かったとは言い切れない面がありますが、深夜の管制業務が多発していた点が、業務における心理的負荷が高いと評価されたのではないかと、推測します。

また、残業の申告を上司からとがめられた点も、考慮された事項かもしれません。基本的なことですが、まずはしっかり原因究明をし、企業の中でこのような事件が二度と生じないよう、再発防止に取り組んでいただきたいと思います。

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過労自殺やメンタルヘルス不調に関する労災認定は、企業にとって極めて重大な問題です。長時間労働の有無だけでなく、深夜勤務の頻度、業務内容の負荷、残業申請をしにくい職場風土、上司の対応など、さまざまな事情が総合的に判断されます。

このような労務トラブルを防ぐためには、労働時間の適正な把握、残業申請の運用確認、深夜・長時間勤務者への配慮、メンタルヘルス不調の早期発見など、日頃からの予防策が欠かせません。また、問題が発生した場合には、事後に適切かつ迅速な対応を行い、原因究明と再発防止策を徹底することが重要です。

坂本直紀社会保険労務士法人の顧問契約サービスでは、企業の実情に応じて、人事労務上のリスクを早期に把握し、トラブルの予防と発生後の対応をサポートいたします。労務管理体制を整えることは、従業員が安心して働ける職場づくりにつながり、優秀な人材の確保及び定着にも大きく寄与します。

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坂本 直紀(さかもと なおき)
人事コンサルタント/特定社会保険労務士/中小企業診断士
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