
【概要】
東京都内のシステム開発会社で専門業務型裁量労働制で勤務していた社員が、くも膜下出血で亡くなり、過労死による労災認定を受けました。具体的には、次の内容が特徴的です。
1.この社員は5年前に入社し、主に不動産のシステム開発の業務に従事していました。
2.死亡する3ヵ月前の1ヵ月間、残業時間は184時間を超えていたと報告されています。
3.亡くなる1~2か月前に、男性はメールなどで、「社会人になってから36時間ぶっ通しで働いたの初めて」などと、周囲に訴えていました。
【意見・感想・解説】
今回は、裁量労働制で勤務していた社員が過労死した件を取り上げました。
本来であれば、裁量労働制はその名の通り、社員の裁量で勤務が行われる性質のものです。言い換えれば、社員の実力や自己管理スキル次第で、本人の労働時間は長くもなれば、短くもなるということになります。
しかしながら実態は、今回のように、裁量労働制で長時間労働を強いられているケースが多いと思われます。
そもそも、裁量労働制は、「みなし労働時間制」という性質を有しています。このみなし労働時間制とは、社員の実際の勤務時間にかかわらず、「あらかじめ定めた労働時間を勤務した」ことと、みなしてしまうものです。問題は、この「みなし労働時間」と「実際の労働時間」の実態が、非常にかけ離れている点にあります。結果としてこの事態を放置しておくことが、長時間労働の常態化につながり、今回のような過労死リスクが生まれる、ということです。
残念ながら、このような事例が昨今見られることより、今後、専門業務型裁量労働制について、労働基準監督署から厳しく指導が入ることが予想されます。
皆様の会社ではいかがでしょうか?今一度、問題がないかどうか確認されると良いでしょう。









