無期限の継続雇用制度と退職金2回支払いを説明する商談風イラスト。60歳以上の社員が65歳以降も働ける制度を表現。
60歳で転籍後も65歳まで昇給のある正社員として働き、66歳以降も希望により1年更新で継続雇用される制度を説明する漫画風イラスト。
60歳で関連会社へ転籍後、65歳までは昇給のある正社員として勤務し、66歳以降も希望すれば1年更新の嘱託職員として働ける制度

【概要】

ある化学品等を取扱う商社(本社:石川県)は、社員を無期限に継続雇用することとしました。具体的には、次の内容が特徴的です。

1.グループ会社を含めた、国内の60歳以上の全社員が対象です。定年を迎える60歳で関連会社に転籍後、65歳までは昇給のある正社員となります。その後、希望すれば66歳以降も、1年更新の嘱託職員として継続して勤務できます。

2.健康面や体力などに問題がなければ、原則として無期限で働けるようになります。

3.退職金は、「60歳の転籍時」と「継続雇用の終了時」の計2回、支給されます。

【意見・感想・解説】

今回は、無期限の継続雇用制度を取り上げました。事実上の、”定年廃止”ですね。退職金が2回支給されるというのも驚きです。ベテラン社員にとっては、嬉しい制度です。

社員の高齢化が危惧され、若手にしわ寄せがいくと思われがちですが、地方の会社では、大きな意味があると感じています。なぜならば、地方の会社では、家族が同じ会社に勤務することは珍しくないからです。

以前、私が広島県の製造会社に勤務していたころ、同期の父親とおじさんが同じ会社に勤めていました。不思議と、同じ苗字の人が、いっぱいいました。また、兄弟で同じ会社で勤務というのも珍しくありません。なお、さすがに部署は違っていましたが。

ですので、高齢社員が生き生きと働くとなれば、そのことが友達、自分の子供・孫、親せき、取引先などにも口コミで広がり、会社に入社希望者が増えることが期待できます。おそらく、このように言うのではないのでしょうか。

「長く、安心して働くことができるからいいよ。」

今後、少子高齢化となり、ますます少子化で採用が難しくなることが予想されます。そのような中、「高齢者を削減し、若い人の待遇を良くしよう」というのではなく、「高齢者の雇用を安定させ、高齢者から若い人に会社の魅力を訴求させていく」ことも、意外に有効な面があると思います。今後の動向が注目されます。